不明100歳以上8108人 県内32市町村

戸籍上生存 浦添に176歳も

2010年9月3日 09時43分この記事をつぶやくこのエントリーを含むはてなブックマークLivedoorクリップに投稿deliciousに投稿Yahoo!ブックマークに登録
(1時間13分前に更新)

 戸籍上は生存しているが所在のわからない100歳以上の高齢者が県内32市町村で8108人に上ることが2日、沖縄タイムス社の調べでわかった。宮古島市が最も多い1509人で、最高齢は浦添市の「176歳」。いずれも住民票の登録がないため年金や介護保険などを不正に受給するような実害はないが、実態とかけ離れた戸籍の在り方に行政側は対応を求められそうだ。

 本紙は2日までに県内41市町村の担当課に電話で確認した。その結果、住民票と食い違いが無かった今帰仁、宜野座、南大東の3村を除く29市町村で、現住所がわからず生存確認できない戸籍が8千人分以上放置されていることが明らかになった。残る9市町村は調査中か未調査だった。

 120歳を超える所在不明者は33市町村で2635人に上った。福沢諭吉と同じ1834年(天保5年)に生まれ浦添市に本籍を置く176歳をはじめ「超高齢者」の戸籍が残されたままになっている。

 こうした現状について、自治体担当者は、戸籍を残したまま一家で南米やハワイなどに海外移住したり、沖縄戦で焼失した戸籍を住民の申告で作り直す際に二重登録が生じたりしたケースが多いとみている。

 戸籍業務を統括する那覇地方法務局も8月30日、県内の各自治体に調査を依頼。今後、各市町村は法務局と調整しながら死亡者の除籍など適切な戸籍の整理を進める方針だ。

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