山口組最高幹部ら9人逮捕＝無免許でマンション売却―宅建業法違反容疑・兵庫県警

　宅地建物取引業の免許がないのにマンションを売却したなどとして、兵庫県警暴力団対策課などは2日、宅地建物取引業法違反容疑で、指定暴力団山口組最高幹部の井上邦雄容疑者（62）＝神戸市中央区花隈町＝ら5人を、詐欺容疑で同組系暴力団組長田中三次容疑者（55）＝熊本市細工町＝ら4人を逮捕した。
　同課によると、井上容疑者は山口組で最大勢力とされる山健組の組長で、逮捕された9人のうち7人は「直参」と呼ばれる山口組直系組長。
　山口組総本部は神戸市灘区にあり、組織引き締めのため全国の直系組長を通わせており、売却されたマンションはいずれも滞在拠点に利用されているとみられる。
　井上容疑者は「間違いありません」と容疑を認めている。ほか1人も大筋認めているが、残る7人は否認しているという。
　逮捕容疑によると、井上容疑者ら5人は共謀し、2008年12月〜09年4月、神戸市のマンション4室を計約4000万円で購入。宅建業の免許がないのに、田中容疑者ら4人に今年2月、計約4300万円で売却した疑い。
　田中容疑者ら4人は同月、暴力団であることを隠し、マンション管理費や共益費を引き落とすための銀行口座を開設し、通帳やキャッシュカードを詐取した疑い。　

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