口蹄疫

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口蹄疫:宮崎・えびので類似の症状…競り中止、遺伝子検査

消毒機材を用意する市職員ら=宮崎県えびの市役所で2010年9月1日、小原擁撮影
消毒機材を用意する市職員ら=宮崎県えびの市役所で2010年9月1日、小原擁撮影

 宮崎県えびの市の畜産農家で家畜伝染病・口蹄疫(こうていえき)に似た症状を示している牛がいることが2日、分かった。県は慎重を期して検体を採取して動物衛生研究所(東京)に送った。夕方から夜にかけて遺伝子検査の結果が出る見通し。えびの市は緊急対策会議を開いた。

 これを受け2日、宮崎県小林市の家畜市場で4日間の日程で始まった子牛の競り市は急きょ中止され、集まっていた約600頭は市場に留め置かれた。また同日、同県都城市の家畜市場で予定していた競り市も中止した。

 県は先月27日、「ウイルス撲滅の措置を完了した」として口蹄疫の終息を宣言し、畜産や地域経済の再生・復興に向けて踏み出したばかりだった。

 県は2日午前、会見を開き、えびの市の乳用牛肥育農家で、飼育する約400頭のうち1頭で舌の裏の粘膜のはがれや少量のよだれ、発熱などがあると都城家畜保健衛生所を通じて1日に連絡があったことを明らかにした。2日になって舌の粘膜の異常が表面にも確認されたことから、写真を撮影し、採取した口の中のぬぐい液を動物衛生研究所に送付した。発熱は少し下がったが、症状も写真では明確に判定できない状態という。

 えびの市畜産農林課の吉留伸也課長は「これまでの感染例との関連性は考えにくい。新たな発生との疑いもあり、念のため検査に出した。埋却地の確保などに備えたい」と話している。

 農林水産省の担当者は「写真でははっきり判定できなかった。念のため(県が検体を)送ったと聞いている。市場を中止したと聞いてびっくりしている」と話した。

 家畜約29万頭が殺処分された口蹄疫は4月の初発の確認後、発生は292例に上った。宮崎市で7月4日に確認されたのを最後に新たな感染はなかった。県はウイルスが含まれる排せつ物の無害化処理を終え、先月27日、約4カ月ぶりに口蹄疫の終息を宣言していた。【石田宗久、木元六男、川上珠実】

毎日新聞 2010年9月2日 13時19分(最終更新 9月2日 14時14分)

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