国際航路協会海港常設委員会のワーキンググループ53(PIANC MarCom WG53)の第1回会合が開催される
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2006年1月20日、港湾空港技術研究所(当所)本館大会議室にて、国際航路協会海港常設委員会のワーキンググループ53(PIANC
MarCom WG53)の第1回会合が開催されました。このワーキンググループは、津波の来襲が予測される地域における港湾施設の設計と建設のあり方について議論することを目的として設立されました。メンバーは10ヶ国を超える国々から集まり、当所からは座長を務める高橋重雄(研究主監兼津波防災研究センター長)、日本代表の富田孝史(主席津波研究官)、有川太郎(特任研究官)が参加しています。
第1回会合は、日本、米国、インドネシア、タイ、スリランカ、オランダ、メキシコ、トルコから計20名のメンバー・オブザーバーが参加し、座長の高橋の開会宣言により議事が開始しました。小和田亮(理事長)の開会挨拶、参加者の自己紹介に引き続き、MarComのメンバーである加藤一正氏より、PIANCのワーキングループの一般的な規約及びExComとMarComからWG53に委任された事項の説明がありました。
WG53への委任事項、これに基づく最終報告書の章立てに関しては、参加者から活発な議論がありました。特にWG53の調査研究成果の読み手として港湾管理者及び港湾に関わる技術者を想定している点、港湾管理者や港湾関係の技術者に津波の危険性を認識してもらうと同時に、津波防災に向けた知識を蓄積し行動に移せるような、実効性の高い内容を持つ最終報告書を作成する点を確認・検討しました。港湾の特性を考慮した津波被害に関する調査研究が十分に体系化されておらず、論点に漏れがあるという現状認識に基づいています。
最終報告書の章立てを確認した後、WG53の今後の作業予定と最終報告書の執筆分担を決めました。WG53の設置期間が原則2年間であることも踏まえ、過去の津波被災事例の収集・整理と津波の基礎的な運動を解説する前半部分を早期に完成させ、これ以降の発展的な論点に時間をかける計画を立てました。
WG53の詳細に関してはPIANCのホームページ
(http://pianc-aipcn.org/main/marcom53.html)をご覧下さい。
写真1は小和田亮理事長の開会挨拶、写真2はWG53の討議の様子です。 |
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