スウェーデンは本当に幸せな国なのか日本もこうなるの? 高福祉高負担

2010年08月23日(月) 週刊現代

週刊現代経済の死角

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「私は日本で何度も病院に行きましたが、ほとんど待たされることがない。とても印象的でした。スウェーデンの医療制度も1回あたりだいたい2500円払えばすべて無料ですが、日本の医療制度は非常に優れていますし、とてもよく機能していると思います。日本人は誇りに思っていいのではないでしょうか」

―スウェーデン人は、質素な暮らしを好むと聞きました。

「日本人のように、美味しいレストランに行ったり、高級車を買ったりすることには、あまりおカネを遣いません。スウェーデン人は、家におカネをかけます。ローンを組んで家を買い、少しずつ手を入れて、一軒家やアパートを良くしていきます。そうすることで、家の資産価値も上がる。それが一種の貯蓄であり、投資なのです。

 日本、とくに東京には世界一素晴らしいレストランがあると思いますし、日本人の『食』にかける情熱には驚かされますが、スウェーデン人は貯金がなければ質素な食事で我慢することも平気です。それは主に、ルーテル派の価値観から来ていると思います。それは重要なポイントです」

 どんな社会を理想とするかは、その国の国民性による。ちなみにスウェーデンでは、国政選挙の投票率はいまも80%以上に及ぶ。少なくともこの点は、大いに見習ったほうが良さそうである。

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