山口組最高幹部を逮捕　「拠点」の無免許売買事件

　指定暴力団山口組幹部らが直系組長らの神戸市内の滞在拠点となるマンションを無免許で繰り返し売買したとされる事件で、兵庫県警暴力団対策課は２日、宅地建物取引業法違反容疑で逮捕状を取っていた山口組の若頭補佐井上邦雄（６２）＝神戸市中央区＝と不動産会社社員池本康弘（４６）＝神戸市須磨区＝の両容疑者を逮捕した。

　井上容疑者は山口組２次団体で最大の勢力を持つ山健組の組長で、山口組最高幹部の一人。暴対課によると井上容疑者は容疑を認めているが、池本容疑者は一部否認している。

　２人の逮捕容疑は、兵庫県知事の許可を受けずに２００８年１２月〜０９年４月、井上容疑者が代表取締役を務める不動産会社「東洋信用実業」（神戸市灘区）で神戸市のマンション４部屋を計４千万円で購入。１０年２月に山口組の直系組長ら４人に計約４３００万円で売却した疑い。

　暴対課によると、池本容疑者は東洋信用実業に物件を仲介していたという。同課は２日午前、宅建業法違反容疑で東洋信用実業役員で山口組幹部の３人を逮捕。井上容疑者らの行方を追っていた。

（共同）