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相馬漬が仙台に進出 トラストタワー内の日本料理店で好評
 | 自ら仕込んだ「相馬漬」を店頭に並べる竹林社長=福島県双葉町の「竹林漬物店」 |
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8月にオープンした仙台市青葉区の高層ビル「仙台トラストタワー」内の日本料理店で「相馬漬」が人気を呼んでいる。福島県双葉町の「竹林漬物店」のキュウリ漬けで、添加物を入れず、素材にもこだわった伝統の味。仙台から100キロ離れた双葉町から、本物の味を届けている。 竹林漬物店は創業46年。主力商品の相馬漬はキュウリをしょうゆに漬けただけの至ってシンプルな味。それだけにキュウリの質にこだわり、福島県内の契約農家栽培のものしか使わない。竹林新一社長(57)自ら農業法人を立ち上げたほど、素材への関心は高い。 竹林社長は「漬物はそもそも保存食。味に影響のある保存料などを入れる必要はない」と添加物も保存料も一切使わない。先代から受け継いだ店の信念になっている。 その漬物を提供しているのはトラストタワー2階の「地酒と三陸魚料理 花祭り」。8月のタワー開業に伴いJR仙台駅前から移転した。金華サバやハマチなど近海・天然物の魚介類を料理の中心にしている。渡辺哲男社長(52)は「漁場や捕り方などに厳しい基準を設け、それをクリアしたものしか提供しない。質の低いものを出しては期待を裏切ることになる」と仕入れにこだわる。 移転の直前、知人の紹介で竹林漬物店の漬物を口にする機会があり、歯応えや雑味のない味に共感を覚えたという。新規開店と同時に相馬漬を新メニューに加えると「甘味が少なく大人向けの味」と好評。店の新たな名物になりつつある。 竹林漬物店は今「花祭り」専用の相馬漬とぬか漬けを仕込む。渡辺社長や客の感想を参考に、漬け方を工夫したオーダーメード品。竹林社長は「いずれ福島産の野菜そのものも提供したい」と意気込む。
2010年09月02日木曜日
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