名古屋市は1日、経営悪化で来年3月末までに廃止する方針の西部医療センター城西病院(同市中村区)を、医療法人偕行会、朋寿会、社会福祉法人旭会の3者で作るグループに譲渡すると決めた。
譲渡先公募を6月に開始。同月の現地見学会に約10社が参加したが、最終的に応募したのはこのグループだけだった。医療関係者らで作る選定委員会で、事業内容や財務状況などを審査して決めた。
計画では、グループが11年4月に市から譲渡を受けた後、現在の土地に新病院と介護老人保健施設、特別養護老人ホームを順次建設する。新病院の病床数は120床。新しい建物に移行する12年3月までは内科のみで、12年4月以降は呼吸器内科や呼吸器外科、腎臓内科、神経内科、内科の5科になる。城西病院(14科)より減るが、新病院を運営する偕行会が中川区に保有する病院と連携することでカバーするという。
介護老人保健施設(定員100人)は12年10月に、特養ホーム(同120人)は13年7月に開設予定。【高橋恵子】
毎日新聞 2010年9月2日 地方版