山口組総本部の捜索を終え、段ボールを抱えて出る捜査員ら=2日午前9時37分、神戸市灘区
指定暴力団山口組の2次団体組長らに神戸市内の「別宅」を販売し、無免許で不動産取引をしたなどとして、兵庫県警は2日、2次団体組長6人を含む計7人を宅建業法違反(無免許事業)や詐欺の疑いで逮捕した。また、山口組山健組組長で不動産会社「東洋信用実業」(同市灘区)の代表取締役(62)=同市中央区=と、不動産仲介会社員(46)についても宅建業法違反容疑で逮捕状を取り、行方を捜している。
山口組には「直参(じきさん)」と称する2次団体組長が85人いるが、6人が一斉に逮捕されるのは異例。県警は同日朝から、同市灘区の山口組総本部など計約30カ所の捜索を始めた。
逮捕されたのは、いずれも2次団体組長の江口健治(57)=大阪市浪速区▽森尾卯太男(57)=鳥取県米子市▽光安克明(50)=福岡市博多区▽田中三次(55)=熊本市▽富田丈夫(67)=浜松市中区▽浜田重正(62)=横浜市中区=の6容疑者と、元2次団体組長の清田隆紀容疑者(45)=長崎市。江口、森尾、光安の3容疑者は東洋信用実業の取締役や監査役を務めている。
県警によると、山健組組長ら同社側の4人と不動産仲介会社員は共謀し、2008年〜今年2月、計約4千万円で購入した神戸市北区のマンション4戸を田中、富田、清田の3容疑者と、別の2次団体組長(47)=横浜市中区=に計約3千万円で転売。兵庫県知事の免許を得ずに宅地建物取引業を営んだ疑いがある。
また、田中容疑者ら購入側の3人と浜田容疑者は、管理組合費の引き落としのため、暴力団関係者の口座開設を受け付けない都市銀行で身元を隠して口座を作り、詐取した疑いがある。
捜査関係者によると、篠田建市(通称・司〈つかさ〉忍〈しのぶ〉)・山口組6代目組長が、組員に拳銃を持たせたとされる銃刀法違反の罪が確定して収監された直後の06年1月から、2次団体組長らが神戸市内に別宅を次々に開設するようになった。