日韓併合100年:ソウルの日本人留学生に聞く(下)
■「歴史観については問われない」
高嶋さん=韓国に来る前、「韓国人は日本のドラマや文化は好きだが、日本人自体が好きかどうかは別の問題だと考えている」と聞いた。仲の良い友人が「独島(日本名:竹島)は韓国領土」と書かれた靴下を履いているのを見て、「ああ、そうなのか」と思ったことがある。
湯山さん=3年前に韓国に来たが、歴史観について聞かれたのは、5回ほどだ。それも全部酒の席だった。実は、踏み込んで討論する自信はない。しかし、韓国の若者も深い話はよく分からないのでは、という気がする。
■「韓国に学ぶことは多い」
高嶋さん=お互いに長所・短所が共存していると思う。韓国にも日本人が学ぶべき点がある。バスで、韓国の若者はお年寄りに対し、当然のように席を譲る。
及川さん=日本はサービス業や技術などでリードしてきたが、今は停滞期だ。一方、韓国は「パリパリ文化(何に対しても『早く、早く』と急ぐ、または急がせる慣習)」があるためか、慎重さに欠けている気がする。その代わり、人々はエネルギーにあふれている。
■未来指向的な韓日関係は?
湯山さん=今年からソウルの日本大使館で、日韓の留学生による交流会を始めた。こうした交流の場を通じて、未来も明るくなるのでは。
及川さん=日韓が共に協力して取り組んでいかねばならない環境問題や人権問題などの課題は多い。民間ネットワークを作り、活用するのも一つの方法だ。歴史を学ぶのは、日本の若者の課題であり、義務だと思うが、韓国もベトナム戦争などに参戦したという意味では、加害者としての歴史を抱えていると思う。
高嶋さん=高校生の時、「日韓高校生交流キャンプ」に参加したと言ったら、友達が「どこで情報を聞いてきたの?」ととてもうらやましがっていた。長期的な交流を続けることが解決策につながると思う。
李敬恩(イ・ギョンウン)記者