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【大相撲】

白鵬 仰天提案 琴光喜引退相撲

2010年9月1日 紙面から

 大相撲の十両以上で構成する場所前恒例の力士会が31日、東京・両国国技館で開かれ、野球賭博に関与して解雇された元大関琴光喜が断髪式などを行う引退相撲の開催に協力することを確認。横綱白鵬が、暴力団等排除宣言の説明に来た放駒理事長(元大関魁傑)に「こういう形でいなくなるのは寂しいので、琴光喜関が引退相撲をやるなら協力したい」と申し出た。

 極めて異例の提案だ。引退相撲は、両国国技館で行われるのが通例で、十両、幕内の取組もあり現役力士の協力が不可欠。また収入がせんべつ代わりで、力士の第二の人生への蓄えにもなる。ただし、解雇されて協会を追放された力士が、引退相撲をした例はこれまでない。

 野球賭博絡みで解雇されたのは、琴光喜だけで力士の仲間内では同情論も多く、大関魁皇らの提案に、力士会も賛同。琴光喜が在籍した佐渡ケ嶽部屋では断髪式などを計画していないが、力士会が協力することになり、代表して、白鵬が協会幹部に伝えた。

 申し出を受けた放駒理事長は「問題の発端となった力士だから軽々しい発言はできない。もし、やる話が出てきたら、調査委や独立委に諮る必要があると思う」と述べるにとどめた。独立委の木暮浩明委員は「力士仲間としては当然の思いでしょうが、答えとしてはノーでしょう。世間からは甘いと思われます」と反対姿勢を示した。この日、琴光喜の地元・愛知県岡崎市では、後援会の解散式が行われた。岡崎後援会の岡田庸男会長は、引退相撲の提案に対して「うれしい話。でも解雇だと何もできない」と話した。 (田中一正)

 

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