男子シングルス1回戦を突破した錦織圭=ニューヨーク(共同)
「全米オープンテニス第1日」(30日、ニューヨーク)
男子シングルス1回戦で、2008年大会ベスト16の錦織圭(20)=ソニー=がエフゲニー・コロレフ(カザフスタン)に勝ち、1回戦を突破した。第1セットを奪い、第2セットも5‐2とリードしたところで、相手が右腕を痛めて棄権した。2年ぶりの優勝を狙う第2シードのロジャー・フェデラー(スイス)は順当に勝ち上がった。女子シングルス1回戦は、森田あゆみ(キヤノン)が第6シードのフランチェスカ・スキアボーネ(イタリア)に完敗。前年覇者で第2シードのキム・クライシュテルス(ベルギー)と第3シードのビーナス・ウィリアムズ(米国)はストレート勝ちで順当に2回戦に進んだ。
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第2セットを錦織が5‐2とリードしたところで、世界ランキング69位のコロレフが棄権した。錦織は「棄権するとは思わなかった。びっくりはした」。思わぬ形での1回戦突破に、神妙な面持ちだった。
第1セットはタイブレークの末にものにした。4ゲーム連続で奪われるなど不安定さをのぞかせたが、5‐6から「どんどん打っていこうと決めた」と腹をくくるとショットに力強さが戻り、タイブレークでは7ポイントを連取。「満足している」と手応えを口にした。
2回戦は、2年前のツアー大会で完敗した第11シードのチリッチと当たる。1歳年上で世界ランク13位の相手に「悪いイメージがある」と話す錦織だが、「自分もレベルアップしている」と、最後はちらりと負けん気をのぞかせた。
(2010年8月31日)