琴光喜の引退相撲、力士会が全面協力
琴光喜の引退相撲に協力します-。大相撲の十両以上の力士で構成される力士会(会長・横綱白鵬)は8月31日、東京・両国国技館で定例会を開催。野球賭博に関与して7月に解雇された元大関琴光喜関(34)が、引退相撲を開催するなら、力士会として全面協力する方針を固めた。日本相撲協会の放駒理事長(62=元大関魁傑)は、この意向を伝えられたが、慎重な姿勢を示した。
力士たちは、しのぎを削った仲間への温情を忘れていなかった。国技館の教習所で行われた力士会。議長を務める大関魁皇が、自由意見を求めると、横綱白鵬が手を挙げた。「元琴光喜関が引退相撲をするなら、力士会として協力したらどうか」との提案だった。異論は出なかった。大きな拍手が起こり、全員一致で意見がまとまった。
会議後、白鵬は「力士会でいろんな意見は出たけど、私の口からは言えない。我々としては、協会についていくだけです」と多くを語らなかった。ほかのある幕内力士は「あれだけ頑張ってきた人だから、協力することになりました」と明かした。本人の意思を確認し、開催希望があれば、全面的にバックアップする。
魁皇は会議後、代表者として、放駒理事長に力士会の意向を口頭で伝えた。放駒理事長は「私の一存では何とも言えない。特別調査委員会やガバナンスの整備に関する独立委員会に諮る必要がある。やるかどうかは、まだ決まっていない。(野球賭博)問題の発端だから、軽々しく発言できない」と慎重に話した。
引退相撲は、引退力士が多くの収益を手にできる第2の退職金としての意味合いもある。野球賭博への関与は問題だが、同じ力士として、快く送り出したい気持ちが、力士会としての合意につながった。
元琴光喜関が在籍した佐渡ケ嶽部屋は、断髪式などを計画していない。解雇された力士では、08年に大麻事件を起こした元前頭若ノ鵬が、私的に断髪式を行った例がある。元琴光喜関が希望し、協会側がゴーサインを出せば、開催されないはずだった引退相撲が実現する。
[2010年9月1日9時18分 紙面から]
関連ニュース
※ニュースの日記を書く方法はこちらで紹介しています。
このニュースには全0件の日記があります。
- 「土俵の鬼」花田勝治さんが82歳死去
[1日22:17]
- 再入幕の琴春日「21世紀枠だね」 [1日18:10]
- 山分親方退職、関ノ戸親方が「山分」襲名 [1日15:58]
- 琴光喜が後援会解散式にメッセージ [1日09:23]
- 境川部屋は十両7人出世争い [1日09:23]
ソーシャルブックマークへ投稿
ソーシャルブックマークとは