Yahoo!ニュース
ログイン
IDでもっと便利に[ 新規取得 ]



ここから本文です
[PR] 171〜災害用伝言ダイヤルをご紹介します‐政府ネットTV

開高健氏が育った大阪の家が売却へ 旧友らが“別れ”

産経新聞 9月1日(水)20時45分配信

開高健氏が育った大阪の家が売却へ 旧友らが“別れ”
拡大写真
開高健さんが育った家で、当時を懐かしむ旧友ら(写真:産経新聞)
 芥川賞を受賞した「裸の王様」などの作品で知られる作家、開高健さん(昭和5〜平成元年)が、青少年時代を過ごした大阪市東住吉区駒川の家が近く、不動産会社に売却される。地元では保存を願う声もあったが、資金面などから断念、解体される可能性が高いという。売却を前に1日、旧友や地域住民ら約50人が集まり、大阪が生んだ文豪をしのんだ。

[フォト]開高健氏が育った家の外観

 家は約80年前に建てられた4軒長屋のうちの1軒で木造2階建て。開高さんはこの家に、7歳から22歳まで住み、旧制中学入学早々、父親を亡くしてからは母親、妹、叔母らと一緒に生活していたという。

 開高さんは当時、周辺に広がっていた水田や草むらで遊んだ思い出や、家族でふかしイモを奪い合った貧しい暮らしなどを後の著作「破れた繭(まゆ)」「花終る闇」などに描写。この家や周辺での経験が、開高文学の原点になったといわれている。

 家は、開高さんが関東に活動拠点を移した後も親類が所有していたが、3年ほど前から住む人がいなくなり、老朽化が進行。地元住民らから記念館や飲食店として活用、保存する案もあがったが、実現にはいたらなかった。

 この日、親類が「最後の別れに」と家を開放。同級生や地元住民らが当時の思い出話に花を咲かせたり、写真に収めたりして開高さんをしのんだ。

 旧制中・高時代の同級生で、学校帰りによく遊びに来ていたという金戸述さん(79)は「当時のまんまや。ここで、独学でフランス語を覚えた開高からフランスの小説や詩の話を熱心に聞かされた」。地元に住む吉村直樹さん(64)も「偉大な作家がここで育ったことを後世に知ってもらうためにも残したかった」と残念そうに話していた。


【関連記事】
乱歩の業績など紹介 名張市新町の記念誌発刊 三重
福岡に王貞治ベースボールミュージアム
太宰治の生誕101年祭 故郷の青森・五所川原で
野口雨情作詞「七つの子」 北茨城・磯原をゆく
シュワ知事生家が博物館に オーストリア、7月にも
紙の本は時代遅れ? 書籍をめぐる攻防を探る

最終更新:9月1日(水)20時53分

産経新聞

 

この話題に関するブログ 1件

関連トピックス

主なニュースサイトで 開高健(1930-1989) の記事を読む

注目の情報
ひ、広い…これが2000万円台の家

マンションと一戸建て、どちらにしようかなんて悩んでる?でも、この広さがこの価格で手に入るとしたら心も決まるハズ。120平米以上のゆとり生活を実現![SUUMO]
年収400万円台で買える!一戸建
PR
ブログパーツ

国内トピックス

注目の情報


主要メディア6紙の過去記事2年分を瞬時に検索。
全国紙の社説を比較する毎日新聞の企画「社説ウオッチング」。産経新聞の「社説検証」とあわせてチェック(本文有料)。

PR