2009年10月30日
<佐々木英雄法律事務所 佐々木英雄先生>
佐々木英雄先生にインタビューをさせて頂きました。
Q1.なぜ、弁護士になろうと思ったのですか?また、弁護士になる前は何をされていましたか?
A1.私はまず検事になりました。その動機は、受験勉強中の基本書・参考書が弁護士らによる検事批判ばかりだったので、私も一時それに同調していましたが「批判するのはた易いが、それより自分で信念に従って実行すべきではないか」と考えたからです。検事生活28年の後、公証人を2年半務めましたが、机に座っていて判を押すだけの仕事は嫌で弁護士になりました。
Q2.弁護士になって特に印象に残っている事件を教えて下さい。
A2.20歳になったばかりの青年が覚せい剤取締法違反で起訴された事件で、青年には同種前歴があり、「実刑間違いなし」といわれていましたが、裁判官に「私が全責任を負うから」と言って、保釈してもらい、半年間程その青年と寝食を共にし、執行猶予判決を得た事件は深く印象に残っています。
Q3.弁護士としてお仕事をする上での信条・ポリシーを教えて下さい。
A3.人権尊重と法秩序維持の調和。これを目標に昔から努めてきました。
また、あくなき真実の追求の心を忘れずに、一生懸命記録を読み、証拠を評価し、主張することが私の使命だと思っています。
Q4.ご依頼者様に対して、特に気をつけていることを教えて下さい。A4.私はつい事件にのめり込む癖があるので、のめり込みすぎないように注意しています。
Q5.先生の今後の方針を教えて下さい。
A5.これからも変わらず、事件の選り好みをせずに、困って相談に来た依頼者の方々のために最善を尽くしたいと思います。
Q6.ページを見ている法曹界を目指している方に向けてのメッセージをお願いします。
A6.多くの友人たちと徹底した議論をしていれば、知らぬうちに実力がつくでしょう。実務についても初心を忘れず、真実の追求・公正な判断に心懸けて頂ければ何よりです。
Q7.その他に何かメッセージはございますか。
A7.私は近年、検事の能力に大変疑問を抱いています。そして、裁判員制度が始まりましたが、国民の負託にこたえる為には、裁判官の資質向上と“身内意識”といった意識の改革こそが必要だと私は思います。
<法学部生取材記者のコメント>
佐々木先生は、検事・弁護士とそれぞれの立場で長く法曹界に携わっていらっしゃり、真実の追究に尽力されているとても勇ましい方でした。また一方で、ご依頼者様の相談には親身になって乗ってくださる心温かい一面もお持ちで、法学部生の私にも非常に親切にしてくださるお優しい方でした。先生とお会いして、真実の追究は、検事のみならず弁護士にとっても大変重要なことであるということに改めて気づくことができました。
お忙しい中長い時間インタビューにご協力いただき、本当にありがとうございました。
中央大学法学部3年 小林茉以
このブログにコメントするにはログインが必要です。
さんログアウト