菅首相「古い政治から脱却」、小沢前幹事長「無駄を徹底的に省く」…共同記者会見

民主党代表選の共同記者会見を終え、握手する菅首相（左）と小沢前幹事長

　民主党代表選に立候補した菅直人首相（６３）と小沢一郎前幹事長（６８）が１日午後、都内のホテルで共同記者会見を行い、１４日の投開票に向けた論争が始まった。小沢氏は、参院選で首相が掲げた消費税率引き上げに対して「予算の優先順位をつける、行政の無駄を徹底的に省くことにまず全力を挙げるのが国民との約束だ」と批判した。

　首相は「政権は本格稼働の時期に入った。一に雇用、二に雇用、三に雇用だ。経済成長にもつながる」と雇用創出に努める方針を表明。小沢氏が発表した政見で沖縄県や米政府と「あらためて話し合う」とした米軍普天間飛行場移設問題について「白紙に戻すような議論はどうか。日米合意を踏まえた幅広い協力関係を目指す責任を持った態度で臨んでほしい」と指摘した。

　記者会見は衆院選マニフェスト（政権公約）に盛られた主要政策をめぐる激しい応酬となったが、両氏は代表選後に党が分裂する可能性を否定した。

　普天間問題で小沢氏は「沖縄も米政府も納得できるような解決が知恵を出せば必ずできると確信している」と反論。「社会を立て直す」と表明した上で「政治主導をつくらないといけないが、ちょっと実態が違うのではないか。そこに国民の期待が薄れてきている原因がある」と菅政権を批判。「日本経済再生のため国民、政治主導の政治を実現しなくてはならない」と述べた。

　一方、首相は「カネがまつわる古い政治から脱却したい」と述べ、政治資金問題を抱え二重権力批判も受ける小沢氏をけん制した。小沢氏は「検察に１年にわたり捜査を受けたが、何もなかった」と釈明した。

　１日午後には、午前中の小沢陣営に続き首相陣営が国会内で決起集会を開催した。

（2010年9月1日20時20分  スポーツ報知）

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