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中国経済の変調――成長構造の老化が始まった
2008年9月のリーマンショック以降の世界経済を牽引してきた中国経済に何らかの変調が起きていることを今、多くの人が感じている。変調は見た目ではわかりにくい。4-6月の成長率も10.3%と、11.9%の突出した成長率だった1-3月より下がったとはいえ、世界でみれば圧倒的な高速成長だ。輸出も1-6月で前年同期比35.2%増という伸びだった。上海は万博見学の国内旅行者で活況を呈し、西安、重慶など内陸都市では建設工事がむしろ活発化している。何が変調の予感をもたらしているかといえば、マンションなど住宅価格の高騰、自動車の異常な売れ行きに潜む非現実感と全国各地で起きている工場労働者の賃上げ要求だ。「ひずんだ急成長がいつまでも続くわけはない」という感覚は多くの中国人に共有され、警戒心をかきたてる。
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オバマ政権の命運を決する米中間選挙のメカニズム
アメリカ中間選挙(11月2日)が2カ月後に迫った。中間選挙では連邦議会の下院の全議席(435議席)と上院100議席の約3分の1(今回は37議席)が改選される。大統領選挙に比べると中間選挙は地味な印象が…
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中東―危機の震源を読む(65) 再開されるイスラエル・パレスチナ和平交渉の最深部
本日9月1日、ワシントンに中東和平の主要当事者が集結する。イスラエルのネタニヤフ首相、パレスチナ自治政府のアッバース大統領に加え、エジプトのムバーラク大統領、ヨルダンのアブドッラー国王が招待され、それ…
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「訪中」は金正日の焦りか
朝鮮半島情勢は3月の韓国哨戒艦沈没以降、米国、韓国、日本という西側勢力と、北朝鮮に配慮する中国、ロシアの旧東側勢力の対峙という冷戦構造の復活を思わせる対立構造が顕在化した。特に、黄海での軍事演習をめぐ…
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タイの政治混乱が意味するもの――解体に向かう「ABCM複合体」
8月23日、タイを訪問した岡田克也外相は、4月の赤シャツ騒動に巻き込まれて日本人カメラマンが斃れた現場に花を手向けた。一連の騒動が収まったとの判断があったからだろう。タクシン元首相を支持する赤シャツ陣…