第5回 : ポンパドゥール

古今東西の美女から「美」のエッセンスを学ぶイラスト連載。
イラストレーターおおたうにさんの独特の観察眼がキラリと光ります。
第5回は、ロココの華といわれた「ポンパドゥール夫人」。
まずは、彼女のバイオグラフィーからどうぞ!


1721年  パリの銀行家の娘として生まれる。
平民でありながら、貴族階級の教育を受けて育てられ、成績も優秀だった。
1741年  20歳で徴税請負人と結婚し、超一流サロンへ出入りを始める。
1744年  美貌がルイ15世の目にとまり、「ポンパドゥール夫人」の称号を与えられて夫と別居。
1745年  正式に公妾として認められ、王室に迎えられ、やがて政治に関心の薄いルイ15世に代わって影で執政を行う。
当時、「私の時代が来た!」という発言があったと言われている。
政治だけでなく、美貌を活かしてファッションリーダーとして時代を牽引したり、
身の回りの品にこだわって磁器の開発を促し「セーブル王立製陶所」を作らせたり、
美食を追求してバゲットやボルドーワインを流行らせたりと、文化芸術面においてもロココ文化の原点を作った。
特に彼女が好んだピンクは、「ポンパドゥールピンク」といわれるようになった。
彼女の名前を冠した髪型は、今では定番として女性たちに浸透している。(実際のポンパドゥール夫人の髪型とは少し違うが)
1751年  30歳を越える頃から王と寝室をともにしなくなったが、王には代わりの女性を紹介し続け、42歳で死ぬまで信頼と寵愛を受け続けた。

第5回:ポンパドゥール(1)
 
Copyright © DAIWASHOBO All RIghts Reserved.