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【神奈川】

関東大震災時、朝鮮人300人の命救う 大川鶴見署長の偉業伝える

2010年9月1日

大川署長の顕彰碑の前で、児童らに震災の話をする後藤さん(中)=鶴見区で

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 関東大震災時、流言により各地で朝鮮人が殺害される中、鶴見署内に朝鮮人約三百人を保護し、命を救った故大川常吉署長。八十七年前の事実を後世に伝え、外国人への差別をなくそうと、横浜市鶴見区の郷土史研究家らが三十一日、署長の顕彰碑がある東漸寺(同区潮田町)で、地元の児童ら約六十人に震災当時の話を聞かせた。 (水野健太)

 話をしたのは「鶴見歴史の会」相談役の林正己さん(82)と、在日韓国・朝鮮人児童を支援している「ヨコハマ ハギハッキョ」実行委員の後藤周さん(62)の二人。

 林さんは、一九二三(大正十二)年九月一日の震災後、「朝鮮人が井戸水に毒を入れた」といううわさが流れ、パニックになった民衆が、焼け出された朝鮮人約三百人を保護していた同署に押し掛けた。その際、大川署長は民衆に向かって「朝鮮人を殺すなら自分を殺せ」と立ちはだかったとされるエピソードを紹介した。

 後藤さんは「顕彰碑は、国籍や民族が違っても、協力して地震に立ち向かうことの重要性を教えてくれている」などと語り、「虐殺の悲劇を繰り返してはいけない」と締めくくった。

 話を聞いた同区の市立潮田小学校六年の小泉直人君(12)は「自分が殺されたかもしれない状況の中で、多くの人を守った大川さんの勇気はすごい」。同小六年の小名野克貴君(12)は「大川さんのことを周りの人に伝えていきたい」と話した。

 

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