八潮パチンコ店　強殺容疑、３７歳男逮捕　運転手役か　同居の女も

　埼玉県八潮市のパチンコ店で七月、客の会社員新井政弘さん（３７）＝同市南川崎＝が殺害された事件で、同県警草加署捜査本部は二十日、強盗殺人の疑いで、無職橘大介容疑者（３７）＝東京都足立区花畑＝を、強盗致死の疑いで、同居の無職堀川寿美子容疑者（３６）を逮捕した。

　逮捕容疑では、二人は共謀し、七月三十日午後十時半ごろ、八潮市大曽根のパチンコ店「やすだ八潮店」で、新井さんの妻利香さん（３８）から現金を奪おうと計画。橘容疑者が、遊興中の新井さんの隣に座っていた利香さんに包丁を突きつけてバッグを奪おうとした際、止めに入った新井さんの首を切りつけ、失血性ショックで死亡させたとされる。

　捜査本部によると、橘容疑者は「事実ではない。記憶にない」、堀川容疑者は「私は知りません」と容疑を否認している。

　店の防犯カメラには、橘容疑者とみられる男が、事件の二時間以上前から店内を物色するようにうろついたり、両容疑者が店の前で近づいたりする様子が写っていた。

　県警は今月六日、防犯カメラの男の画像を公開。両容疑者が来店時に乗ってきたとみられる軽自動車に似た車が約一週間前に見つかり、両容疑者が浮上した。堀川容疑者は運転手役を務めたとみられる。利香さんは事件直前、景品交換所で換金した十数万円分をバッグに入れていた。

　二人は数年前に知り合って同居しており、いずれも「生活保護を受給し、生計を立てていた」と供述しているという。