京都で給費制の維持求めシンポ 宇都宮会長が講演司法修習生の給与に当たる給費制が11月から貸与制に変わるのを前に、京都弁護士会は28日、現制度の維持を求める緊急シンポジウムを京都市で開き、約240人の市民らが集まった。 日弁連の宇都宮健児会長は講演で「(貸与制は)法曹を志す人の夢や志を奪い、本当に支援を求めている社会的弱者の人権が守れなくなる。何とかして阻止したい」と強調した。 同弁護士会の若手で結成した劇団が寸劇を披露。多額の借金を抱え、社会正義よりも利益を追求する弁護士の姿を演じ、貸与制を導入した場合の弊害を説明した。 シンポジウムに参加した法科大学院を修了した男性は「学生生活で既に1千万円の借金をしている。給費制を維持してほしい」と訴えた。 終了後に記者会見した宇都宮会長は「日弁連は総力を挙げてこの問題に取り組んできた。残された時間は短いが働き掛けを続けたい」と話した。 【共同通信】
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