元大関・琴光喜引退相撲　開催希望なら力士会は協力

　大相撲の十両以上の力士で構成する力士会が３１日、東京・両国国技館で開かれ、野球賭博行為で日本相撲協会を解雇された元大関・琴光喜関の田宮啓司氏が断髪式などを行う引退相撲開催を希望した場合は、力士会として協力することを確認した。

　田宮氏の引退相撲への協力は大関・魁皇関が中心となって提案。出席者によると「大関まで務めた力士の花道を飾ってあげたい」などの意見が相次いだ。同席した相撲協会の放駒理事長（元大関・魁傑）は力士会後「わたしの一存では何とも言えない」とした上で「（田宮氏は）今回の問題の発端。やるのであれば、特別調査委員会に聞かないといけない」と慎重な姿勢を示した。

　田宮氏が在籍した佐渡ケ嶽部屋は断髪式などを計画していない。協会関係者によると、田宮氏は現在、東京都内や故郷の愛知県内に滞在。新しい職業は未定という。

　また力士会では、６月に「自己申告すれば厳重注意にとどめる」として賭博行為の上申書を受け付けながら、７月に田宮氏を解雇した件について、力士会会長を務める横綱・白鵬関が放駒理事長に口頭で異議を申し立てた。