PR:
混乱拡大させただけ…引っかき回した“伝書鳩”
民主党の小沢前幹事長との会談に臨む鳩山前首相
Photo By 共同 |
迷走の原因は伝書鳩――。「仲介役」を自任した鳩山氏の言動は、ごたごたを演出しただけとの不信感が党内に広がっている。
鳩山氏は当初、「挙党態勢の確立」との条件付きで再選を狙う菅首相支持を表明。その2日後の8月19日には、長野県軽井沢町で開いたグループ研修会に小沢氏を招待。鳩山、小沢両グループのメンバー約160人が集まり、さながら小沢氏決起集会の様相。出馬をあおる結果となった。
その後は菅首相と小沢氏の間を“伝書鳩”として行ったり来たり。26日には会談で小沢氏から支援を求められ「応援するのが大義」と快諾、小沢氏出馬を後押しした。30日夜には菅首相に「トロイカ体制の原点に立ち戻ることが重要だ」と進言、確約を取り付けた。
最後は、党“創業者”としての責任感や分裂への危機感から、対決回避に向けた調整に奔走したが、実現にこぎつけた会談も結局は物別れ。党分裂の流れを加速させただけとの指摘もある。
キーマンどころか、鳩山氏の調整力不足だけが印象に残った格好となり、ある永田町関係者は「どちらが自分を高く買ってくれるのかを見極めていただけじゃないのか?あれは伝書鳩じゃない。風見鶏だな」と不信感をあらわにした。
その鳩山氏は小沢陣営の選対本部の顧問に就任する。
PR