サブカテゴリー

PR:

トロイカ何だった?小沢氏 会談決裂、出馬決断

笑顔を見せ出馬会見に臨む小沢前幹事長
笑顔を見せ出馬会見に臨む小沢前幹事長
Photo By 共同

 1日告示の民主党代表選は、再選を目指す菅直人首相と小沢一郎前幹事長の一騎打ちの構図となった。両氏は31日夕、全面対決の回避に向けて鳩山由紀夫前首相が仲介し、党本部で協議したが、執行部人事など挙党態勢の具体像で折り合わず決裂。会談後、それぞれ会見し立候補を表明した。14日の投開票に向けて党を二分する激しい選挙戦に突入する。両陣営の国会議員が準備に追われる一方、党分裂への不安も広がっている。

 小沢氏は午後5時46分、党本部の会見場に姿を見せ、「随分自分自身に問い掛けながら熟慮した結果、決意した。不肖の身であるが、正々と選挙戦に臨んでまいりたい」と出馬の決意を表明。「お互いに頑張って、いかなる場合でも力を合わせてやる」と選挙後の挙党態勢づくりを強調した。

 300人以上の報道陣が集まったが、「(1日に行う)会見で政策などを申し上げる」として質問は一切受け付けず、会見は10分で終了。側近の松木謙公国対副委員長や谷亮子参院議員ら小沢氏を支持する国会議員約20人に拍手で送られ、満面の笑みを見せた。

 会見に先立ち、菅首相と同5時10分すぎから、党本部で会談。菅首相が6月の代表選への出馬会見で、小沢氏に対し「しばらく静かにしていただいた方がいい」と発言して以降、両氏の関係は冷え込み、会談は菅政権誕生後初めて。菅首相から「政権をしっかり運営していきたい。協力してほしい」と要請されると、「協力はいらないと言ったのはあんただろう」と応戦。会談はわずか30分間で決裂した。

 この成り行きは既に予想されていた。正午すぎから、前日30日夜に菅首相と会談した鳩山氏や輿石東参院議員会長と衆院議員会館内で協議。鳩山氏はこの場で電話を通じ「ここに小沢さんと輿石さんがおられます。挙党態勢ということなので、そういうポストを小沢さんにお願いします」と菅首相に要請。これに対し、菅首相は「それはのめません」と拒否。小沢氏はこのやりとりを聞いた瞬間、あらためて出馬の決意を固めた。

 「菅―小沢会談」は既定路線とみられていたが、小沢氏は午後1時50分ごろに退室する際、記者団に「(菅首相と)会う予定はまだありません」。出馬見送りとの引き換えとされる要求が納得するレベルでは通っていないことをうかがわせていた。

 一方、菅首相は午後3時から、衆院議員会館の自身の事務所で江田五月前参院議長や岡田克也外相ら再選支持派議員と会合。前日夜の鳩山氏との会談で「鳩山、小沢両氏とのトロイカ体制を大事にしていく」と表明したが、密室談合批判を懸念。「トロイカ」を単なる努力目標と位置付けていた。菅、小沢、鳩山3氏による「トロイカ体制」は変質し、党分裂含みの全面対決の様相となった。

Yahoo!ブックマークに登録 [ 2010年09月01日 ]

PR

ニュース

注目オークション


クイックアクセス
スペシャルコンテンツ

このページの先頭に戻る ▲