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【サッカー】香川 2戦フル出場 「王様」誕生2010年8月31日 紙面から 【シュツットガルト(ドイツ)浜田恵子】ドイツ・ブンデスリーガ1部は29日、各地で2試合を行い、日本代表MF香川真司(21)が所属するドルトムントは当地でシュツットガルトと対戦し、3−1で快勝した。香川はトップ下で2戦連続フル出場。無得点だったが、MFゲッツェが挙げたチーム3点目を演出するなど、勝利に貢献した。地元の各メディアも絶賛。現地での評価が日に日に高まっている。 香川がドルトムントで「王様」の地位を確立しつつある。試合は前半の3得点で大勢が決まったが、その間、常に攻撃の起点となり、相手守備陣に脅威を与え続けた。 信頼を勝ち得た香川の元にパスが集まり、味方の期待に香川も応える。前半15分にはペナルティーエリアの手前から強烈な左足シュート。同23分にはクロスをFWバリオスの頭にピタリと合わせた。2点を先行して迎えた同37分には左サイドから絶品のショートクロス。相手DFはボールに触るのがやっとで、ゴール前にこぼれたところをゲッツェが頭で押し込んだ。 前半の3失点にホームのシュツットガルトはぼう然。スタジアムもドルトムントのゴールの度にため息が漏れた。 2戦目でのリーグ初勝利に試合後の香川はホッとした表情を浮かべた。「もっとシュートの意識を強めたい。自分でも点を取りたかったし、そこは残念」と反省も忘れなかったが、「前半相手がびびっていたので、そこでうまく3点取れて良かった。中盤で流動的にうまく動けて、プレッシャーもうまくかけられてきょうは良かった」と自らに一定の評価を与えた。 神出鬼没のプレーで相手ゴール前をかき回した香川のプレーぶりに地元メディアはべたぼめだ。専門紙「キッカー」は1・5の評価(1〜5点で最高が1)をつけ、2節のベストイレブンに選出。テレビ局のダイジェスト番組も称賛を惜しまず、「香川の獲得は特にお買い得だった」と評価した。 海外組の中ではここまで最高の活躍を見せるだけに、代表でも新エース誕生の期待がかかる。帰国する香川が一皮むけた姿を披露し、さらなるブレークに挑戦する。
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