記: まだ何になりたいか明確に見えて来ない人は、どんなことをすれば良いのでしょうか? 響谷さん: 中学・高校の時からこういうのになりたいっていうのは、イメージが沸く人もいれば沸かない人もいると思うんですね。そのことについて、ある種、自分を遊んでいるような感覚でそんなに真剣に悩むことはないと思う。人生若い時っていうのは苦しい時、人によっては親が複雑な関係だったり、僕もそうなんだけど、そういう悩む時ってあるじゃないですか。でもその時に悩んでおけばあとの人生が逆に楽になる。人生ってやっぱりバランスだから、平穏無事に過ごして社会に出るよりは、小さい時に色んなことを経験していれば絶対にくじけない。例えば失恋しちゃったとかで、その瞬間で悩むでしょ。だからそれをうまく活かす。失恋してよかったでしょ?人間って失恋した数で厚みが出てくる。僕は親なんかにも反発していたし、そうやって小さい頃色々考えたり遊んだりしてたことが全部仕事に活かされている。頑張る必要もないと思うんだ。とりあえず、その場その場で海にプカプカと浮いているような感じで流れる。その中では絶対にいい時もあれば悪い時もある。あと基本的には悪い時でも絶対に、今自分は悪い状況にいるって思わないこと。ポジティブに。僕にとってこの時期(中学・高校)はある意味反抗時代というか、なんかやっぱり自分の中で逃げを求めていた。それが音楽だったのか自分でもよく分からないけど、そこで燃焼させていたと思う。学校なんかつまんないし。まじめに勉強していい成績とってる奴がむかつくみたいなね。だけど、とにかく色んな本を読んでた。映画とかも見てたね。その人その人の価値観があるからそれをうまく自分で吸収しちゃえばいいやって。 あと世界を見るっていうのはいいと思いますよ。僕は学生時代、貯めていたお金は全部旅行に使った。1回日本から飛び出すと日本という国を客観的に見れるし、逆にまた自分達が普段悩んでいるちっちゃいこととか、ばかばかしくなってくる。 |