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小宮一慶の「スイスイわかる経済!“数字力”トレーニング」

「政治無策」が招いた円高、
今こそ大胆な為替介入を!(6/6ページ目)

2010年8月20日 コメント(47件) 総合RSS  はてな

「非不胎化政策」によってデフレからの脱却も視野に

 実際、現状と似たような景気回復局面で円高に見舞われた小泉政権下の2003〜2004年に日本政府は35兆円程度の為替介入を行って円安に誘導、その後の輸出主導による景気拡大を実現し、2007年までの戦後最長の景気拡大を支えました。そのことを考えれば、今回も10兆円単位の為替介入を行う必要があると思います。

 日本政府がそうした為替介入を行って円高を是正すれば、日本の輸出企業の採算も改善するはずです。そうなれば、輸出企業が海外で稼いだ外貨建ての利益(正確には決算時に円換算した場合の金額)も増大しますから、経営マインドの改善にもつながり、国内の雇用や賃金、設備投資などにもプラスに働くはずです。

 一方、日本政府が大規模な為替介入を行えば、国内のデフレ対策にもつながると考えられます。

 一般に、政府が為替介入(円売り・ドル買い)を行う際には、市場に流通する通貨量が急速に増えますから、物価が上昇する(インフレになる)可能性があります。そのため、過去の日本政府による為替介入の際には、円売り・ドル買いで市場に大量に放出された通貨(円)を日本銀行が吸収して物価上昇を防ぐ「不胎化」をするのが通例でした。しかし今回の為替介入では、日銀がそうした通貨(円)を吸収しない「非不胎化」とすることによって物価上昇を誘導できれば、念願のデフレからの脱却も視野に入ってくるのではないでしょうか。

 日本政府による為替介入の“効能”は、ほかにもあります。

 先ほど述べた小泉政権の為替介入は1ドル105円前後の時でした。その介入によって円相場が1ドル120円程度にまで戻したのですが、なぜか日本政府はその際に買い進めたドルを外国為替資金特別会計(外為特会)として積み上げ、以後もそれを手放そうとしなかったのです。いわゆる「外貨準備」です。その結果、現状のような円相場になると、当時介入で得たドル資産には、1ドル当たり20円程度の為替評価損が発生し、外為特会に大きな「マイナス」が生じているのです(日本経済新聞8月18日付記事によれば、同17日時点の為替評価損は過去最大の約31兆円に達し、積立金から評価損を差し引いた「赤字」も約10兆円に上った、とのこと)。従って、もし日本政府が現状の円レートで介入し、ある程度円安に戻った時点でドル売却に動けば、今度は逆に同水準の為替評価益を得ることができるはずです。

 このように、輸出産業の採算・マインド改善による景気対策という面においても、日銀の非不胎化政策によるデフレ対策という面においても、さらには政府の外貨準備のドルの「持ち値」を下げるというという意味においても、いま日本政府が為替介入に動くことには非常に大きなメリットがあると考えられます。あとは、政府の覚悟の問題です。

小宮一慶(こみや・かずよし)
経営コンサルタント。小宮コンサルタンツ代表。十数社の非常勤取締役や監査役も務める。1957年、大阪府堺市生まれ。81年京都大学法学部卒業。東京銀行に入行。84年から2年間、米国ダートマス大学エイモスタック経営大学院に留学。MBA取得。主な著書に、『ビジネスマンのための「発見力」養成講座』『ビジネスマンのための「数字力」養成講座』(以上、ディスカバー21)、『日経新聞の「本当の読み方」がわかる本』『日経新聞の数字がわかる本』(日経BP社)他多数。

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皆さまからお寄せいただいたコメント(47件)

  1.  政治は、無策、無能、無関心なものです。百歩譲っても迅速には動かないものです。日本企業は果たしてこの20年間努力をしたのか?確かに効率化とか何とかしょたでしょう。しかし魅力ある商品、技術、ブランドを確立する努力をしたか?私は足りなかったと思います。今円高自国通貨安の恩恵を受けている企業は、自国通貨高の時必死の努力をした筈です。アップル、フォルクスワーゲン等など。調子の良い時は放任を望み(規制緩和)、逆風は政府の無策をなじる(保護を受けたい)のは大間違いです。(2010年08月20日・ユウチャン)

  2. よく解らないのは、GDPは円で表示するのですか?ドルで換算すると相当にGDPは上がっているように思います。そう考えると、GDPもほとんで中てにならない指標のように思えます。(2010年08月21日・ソルト)

  3. 赤字国債がつみあがっている現在、財政当局は政府需要増加による景気浮揚策をとりにくい。円の価値維持を最高位の目標にしている日本銀行は政策的な通貨発行額増加を嫌う。中国や東南アジアの低賃金を利用する低価格商品の輸入で日本の物価はさがり、消費財の輸入が増えて国内生産が低下する。そのために雇用と賃金は低下する。日本の現状にはデフレが止まる要因がない。
    ここで小宮さんの言われる10兆円規模の円売りドル・ユーロ買いの為替介入が行われれば、国内流通の円通貨が増加する。余剰資金は先ずは株式市場に流入するだろう。ともかくデフレを止め、国内需要を上昇させる要因になることは間違いないだろう。
    日本政府の為替介入は米国政府の外交的圧力を招くだろうが、円高は許容できる限度を超えて日本経済が沈没しかねないレベルである。円高を利用して政府需要とは別の形での通過増発を実行するべきだと思う。
    為替介入に法律改正は要らないから衆参ねじれ国会は関係ない。野田財務大臣の積極邸な動き出しが望まれる。(2010年08月21日・富士 望)

  4. 政府・日銀が介入して1日でも早く円安にもって行く必要性を感じているのは、キチンと仕事をしている大人の大多数であろう。しかし、日本の大事より自らが大事の民主党国会議員には、別の話である。選挙が終わるまで動かないに違いない。何か行動を起こして、万が一マイナスになる恐れがあると感じれば、動かないエリート官僚のようだ。多くの人に、先生の提言を読んでもらった上で、自らが出来る防衛策を取るしかないと考える。(2010年08月21日・watababe)

  5. そのとおりだと思います。

    円高が輸出競争力を阻害していますし、株価の低迷にも現れていると思います。
    過去ほんの一時期、政府が円高発言をしましたが、それだけでも株価などに効果があったように思います。
    もう少し政府に真剣に考えていただきたいと思います。

    さもないと、企業が海外に流出してしまうのではないでしょうか。

    以上です。(2010年08月21日・鈴木和美)

  6. 円高不況・通貨安戦争ともいえます。連休前の93円から85円へ異常です。政府の危機意識の無さを感じます。G7の優等生ぶり呆れています。各国が通貨安政策を揚げている以上、単独の介入が効果的であると思います。日本を守る強い意志表示を示すことによって「日本の地位向上」になると思います。財政危機の欧州の超ユ-ロ安の恩恵は、ドイツGDP異常な伸びでした。その発表の後、pigs諸国のソブリンが上がったで1円の下落誘導。19日の米指標の悪化で85円死守。20日夕方ドイツの追加緩和で108円から1円以上の円高へ。対ドル100ポイント以上のドル高へ。奇襲作戦成功です。pigs国債ソブリンの不安定を戦術にユ-ロ安誘導が日々行われ欧州経済通貨安を享受しています。中国も知らぬ間に元安に。外為特会でユ-ロ・ユ-ロ国債買いが効果的だと思います。日本潰しの通貨安戦争に必ず勝利することを望みます。-1銭トレイダ-(2010年08月21日・夢叶う)

  7. また話は少しそれますが、日本はいわゆる「核爆弾症候群」から未だに立ち直れていないのではないでしょうか?それは何かというと世界中で唯一の被爆国である日本だけが経験しうる、その後の外交政策への一種の心的後遺症(PTSD)のようなものだと思います。例えば核保有大国に対して、羊のように従順で無策な姿勢をとってしまう、、、などです。これは唯一の被爆国である日本人が自分で気がつかなければ誰も指摘してくれないでしょう、諸外国からすればむしろ都合のいいことなのでしょうから。それにもし本当に核廃絶を訴えるのならなぜ非核三原則ではなく四原則にしないのでしょうか?つまり核を作らず、持たず、持ち込ませず、に加えて「核に頼らず」です。つい先日現首相までもが、核の傘の存在は重要だなどと平気で仰っていたのには少々あきれました。結果として、自国の政策を毅然として主張出来ない弱腰な国として日本は世界中の投資家から舐められているのではないでしょうか?
    ちょっと危険思想に暴走してしまいましたね、、、。(2010年08月21日・名無し)

  8. 日本の実体経済状況を反映しない円高に対する、筆者のお怒りは全くその通りだと思う。残念ながら自民党時代から現政権まで日銀、政府幹部には国際金融政策を縦横に駆使できる人物が不在だと思われる。日銀、財務省、政府等のトップになったから、突然、国際金融に明るくなり、縦横に為替政策を駆使できる能力が身に付くわけでもない。円高は不況による欧米諸国の通貨価値の下落やギリシャ等のソブリンリスクの一時的回避の為であるが、主因は日本の外貨保有高が異常に大きいことにある。何時もながら思うのだが、日本を不幸にする多量な外貨を何の為に溜め込むのか当方には理解し難い。円高防止策には通貨市場への直接介入以外に、手持ち外貨を減らす手段もあると思うのだが。日本の手持ち外貨が大幅に目減りすれば円への過度な信任は生ずるはずがない。外貨減らしは簡単だと思う。ソブリンリスクの高い国の国債でも買い集めたらどうか?それだけでも、ソブリンリスクは回避され、世界景気も回復し、円安となり日本の経済状況は大幅に改善されるはず。その他に日本には産出しない石油や資源、食料等の購入や世界の有望企業の買収等で大いに外貨減らしをしたら如何か。(2010年08月22日・クスリ)

  9. 日本政府がドルを買ったくらいでドル安の世界的な流れは変わらない
    さらに日本政府が保有するドル資産の損失が拡大するだけだろう
    本当に円安にしたいのであれば金利を大幅に上げて円の通貨量を増やせばいい(2010年08月22日・ナナシ)

  10. 日本単独のユ-ロ買い、または米との協調ユ-ロ買い介入をして自由主義経済を守れ。この不当な通貨安戦争の戦略は欧州・英国である。特に最近は、ドイツの驚異のGDP伸び、欧州経済の伸びである。良い経済発表の度に、ユ-ロ高に行くべきなのに、その都度pigsの国債リスク・金融不安・格付け機関の報道を利用し、超ユ-ロ安の恩恵を不当に享受している。財政出動で5%成長米は、日本に内需拡大を押し付けたが、今春の超ユ-ロ安に米経済・輸出産業は深い傷を負った。そして輸出拡大政策・ドル安政策である。7月以降対ユ-ロで1.20から1.34までドル安にもっていき、悪化する経済発表でドル安が進むと思っていたが、上記の様な反撃に合い、1.27まで戻ってしまった。5月連休・参院選・夏季休暇・党首選を狙った、悪質な他の通貨を巻き込んだユ-ロ安奇襲作戦です。16日WTOの欧州の不当関税が認められました。強い日本の姿勢を世界に示せ。欧州製品が超利益を受けないようだったら、粗悪品である。-1銭トレイダ-(2010年08月22日・夢叶う)

  11. 最近の円高に対し介入せよと声高に叫ぶ人は、全くマーケットを見ていないのではないかと思われてなりません。このだらだらした相場でいまさら何をと。
    為替は相対的なものだし、ドル円はほとんど自主的な動きをしていません。ほとんど他の通貨、ユーロや人民元の動きのおまけのようなもの。別に長期的な日本の将来性を見込んだ円買いではなく、単なる資金逃避として選好されているように見える。ドル安、ユーロ安誘導ともいえる状況のなか、現状では、ドル円にいくら介入しても、適度な相場の戻りを作るにすぎないでしょう。
    いい加減「円高=不況」の連想を離れて、円高という状況を有利に活用する経済政策を見出すべきではないでしょうか。(2010年08月23日・みず)

  12. G7ではなくG20になり世界から経済超大国は無くなった(20も経済大国があったら超大国ではもはやないですよね)。そして、GDPも予測通り中国に抜かされた。つまり、もはや日本は特別な国ではなくなりました。そして、ご指摘の2番底懸念。経済大国という過去の成功体験を捨てて、普通の国としての生き残り策をなりふり構わずやるべきだと思います。企業(特に大企業は)いざとなったら日本から出て行くことで生き残りを図れるわけですから、彼らを当てにして経済回復を目論むのではなく、外国に出て行けない国民の大多数を占める中小企業や公務員のために、普通の国として正しい通貨政策を採って欲しいと思います。そして介入によって得た外貨はただ金庫に積んでおく(そして為替差損を出す)のではなく、クスリさんが指摘するように海外の資産・資源を購入すべきではないでしょうか?特に現在は資源国が輸出規制を強めつつある状況です。超円高の今は海外投資のチャンスな訳ですから、「日本の通貨を安くする」「日本にない資産・資源を確保する」という2つの国家安定策を実現するためには円売り米ドル買い以外に活路があるのでは?(2010年08月23日・日本を信じています)

  13. 政府は、現在党内部の権力闘争に明け暮れて、国民、経済のことには全く関心がないように見えます。テレビをはじめとするマスメディアも、次の民主党首の話ばかりをニュースに取り上げ、日本経済の危機的状況、それに対する政府の無策を殆ど放送していないように見えます。
    この円高、それに派遣労働規制などにより海外への工場移転は進み、皮肉なことに企業は円高に対する耐性を増大させる一方、国内の雇用は更に少なくなることになります。
    筆者の言うとおり、政府は円高是正の断固たる意思を示さねばならないと思います。工場の海外移転は、ボディブローのように知らず知らずに将来の日本の国益を損なってしまいます。(2010年08月23日・west)

  14. 円高は悩ましい問題ですが、是正できません!
    根本は、恒常的な貿易黒字と膨大な外貨準備にあります。幾ら政府が介入しようと介入が終われば、自然にもとの水準に戻ります(市場経済)。
     介入時は、ファンドの投機資金で全部吸い取られます。(過去の例)
    全ては、不完全自由化にあります。我国で最も強い産業、機械電気だけを自由化したので、機械電気産業は、大変な努力をし、結果として非常に強力になった挙句、円高で国内から海外への逃避に落ちいったのです。もう間に合わないかもしれませんが、もし全ての産業を自由化していれば、輸入が大幅に増え、貿易黒字が減少し、もしかしたら外貨準備も少し減る兆しでもあれば、150−200円に落ち着いていたでしょう。最も、農業、土木建築での競争激化で、失業者も増えたかもしれませんが、製造業の海外移転がなければ吸収できました。 高度産業の育成はどうなっているのでしょう。英米は自動車から宇宙航空機産業にシフトしています。部品点数が一桁以上増え、管理生産技術も高度なものが必要です。大型ジェットエンジン等今でも英米3社が独占しています。
     コンクリートから飛行機へでしょう。
     


     (2010年08月23日・HS)

  15. このままでいくと本当にマズいですよね。
    いずれは日本も内需に向かわざるを得ないでしょうが、このままだとそうなる前におかしくなっちゃいそう。
    やはり特効薬は円安誘導して輸出で稼ぐしかないでしょう。

    加えて、筆者が仰るような『非不胎化政策』はとてもいいお薬です。介入と金融緩和を一緒に出来ますからね。
    ただ、非不胎化政策が出来たとしても、今の日銀・政府にその後の出口戦略を的確にこなすことができるのでしょうか?

    じゃぶじゃぶに円を垂れ流し過ぎて今度はインフレが収拾つかなくなった・・・なんてシナリオもあり得ますね。インフレで通貨価値が下がるにしても、金利上昇は財政を直撃しますから。
    つまり、非不胎化政策→出口戦略失敗→インフレ→財政直撃→格下げ→国債投売→金利暴騰&国債投売で円需要増え更に円高→もうどうしようもない(笑)、になりかねませんからね。
    もっとも、非不胎化政策→出口戦略失敗→インフレ→財政直撃→格下げ→円売り→円安→首の皮一枚で繋がった(笑)、なんて楽観シナリオも考えられますが。

    薬も使い方を間違えると体を蝕むのと一緒で、出口戦略なき非不胎化政策の怖さも一言添えさせて頂きます。(2010年08月23日・しょうちゃん)

  16. 為替相場は実態経済(購買力平価など)をそのまま反映するはずがありません。トレーダー達のポジション(1ドル90円とか85円などで相場を張る)の総和ですから、トランプのポーカーゲームと同じで手の内を見せると負けです。政府が介入すると彼らは安心して円を売れるわけですからリスクを取らずに大儲けできます。
    放って置けば実態経済に近い水準に戻るものです。彼ら(投機筋)は円高にしたいのではなくサヤ取りをしたいだけであり相場が動けば動くほど歓迎です。いろいろ騒ぎ立てて注目が集まるとそれだけでも歓迎でしょう。
    輸出企業への影響も昔ほど深刻ではありません。幾度かの円高局面に遭遇しましたので「カレンシー ニュートラル」と呼ばれる手法で各企業のCFO(財務担当役員)の腕の見せ所ですが為替先物予約やドル・ユーロ・元などの主要通貨のまま円に交換せず決済するなどを駆使します。小宮さんも指摘されているようにキャッシュフローへの影響を最小限にします。
    逆に想定外の円高を利用してこの際M&Aを活発にするとか、資源や食料などの手当てを今のうちにしておくとか、円高のプラス面の積極的な活用を早急に考えるべきと思います。(2010年08月23日・有権者A)

  17. 世界中が不景気になり各国は自国通貨切り下げで
    輸出ドライブをかける中、日本だけ無策のまま
    事実上結果的に自国窮乏化政策。

    円高であれば、企業は内需を期待したいところだが、
    内需の現実は、
    1)国内は消費市場の大きさが米国よりもかなり小さくすべての企業を支えられない
    2)労働人口比率の下落傾向で今後内需はむしろ縮小傾向
    3)雇用情勢の悪化・給与減がさらに消費マインドを萎縮

    一方、政策とはいっても
    1)金融緩和とはいってもこれ以上利下げの余地は少ない
    2)財政が逼迫、政治資源は枯渇しかかっている
    3)中央銀行のデフレへの認識が甘い

    もはや伝統的手法では対応は事実上困難で、次の2つが有効と思う。
    1)高額貯蓄保有(1億以上)者への貯蓄税の課税(年2%程度)
    2)消費性向の高い低所得層にベーシック・インカムの導入

    1)により、国内滞留資金からの税収増加・消費促進・円安誘導
    による大きなデフレ抑制効果が見込める。

    2)は現在日本における消費性向が高い世代にマネーフローが
     廻らず、消費性向の低い高齢者層が巨額な金融資産を持つ
    「不都合な現実」に対する大きな改善策になると思います。(2010年08月23日・あきば佐久間町)

  18. 今や日本の電機・自動車、機械産業やその下請け金型・部品工場等は円高、高い法人税により、海外に工場を移転することを余儀なくされ、必至に生き残りを図っている。にもかかわらず民主党政権は円安も口先介入だけで日銀もその態度が煮え切らない。成長政策を無視して、事業仕分けで点数を稼ぎ、国民にアピールするだけでどうして國際競争に打ち勝つことが出来るのでしょうか。無駄を省くことは大いに賛成です。しかし成長政策のような大きなビジョンが無くして日本は生き残る事が出来るのでしょうか。「生き残るには」の視点に立てば政府が何をすべきかが判る筈です。円高の回避、法人税の値下げ、FTAの促進等今民主党政権は政策に目を向けてください。代表選のような政局に
    マスコミの関心が行くようでは、この国はG9の先進国に入っている資格が無いのでは
    ありませんか。(2010年08月23日・TN)

  19. 輸出企業が円高で困っている?本当でしょうか?まともな経営者なら、当然円高に備えているはず。85円が想定内かどうか、という議論はあるにしても、この程度の円高でアップアップする輸出企業に先はあるのでしょうか?たとえ、為替介入で目先を救ったとしても、です。
    原料、燃料、食糧など輸入無しには生きられない日本。当然その分輸出で稼がねばならない。だが、その輸出の中身は世界経済の変化の中で当然変わってくるはず、変わらねばおかしい。日本の加工輸出業を支えてきたすり合わせ技術が、LSI化(SoC化)や国際分業の進展でブラックボックス化され、差別化要因では無くなってしまった現在、従来型加工輸出業に競争力は失われています。これら、使命を終えた旧産業を延命するためではなく、今後の世界経済、その中での日本経済に資する新輸出業を創出・育成するためにこそ苦労して貯めこんだ外貨を使うべきです。単に為替介入し消えゆく旧産業の延命に貴重な外貨を浪費することは間違いです。(2010年08月23日・愚痩子)

  20. 「円がそんなに人気なら売ってやろうじゃない!」と言う当たり前のことが何故出来ないのだろ? 政府の無策なんていう段階はとっくに通り越して馬鹿としか言いようが無い状況に思える。 これが我々の日本国とはなんとも情けない、悲しい状況です。
    政治家同士の権力争いなんてまったく興味ないのに! もう全員首だ!(2010年08月23日・清水 忠)

  21. 先生の意見に賛同する者です。 国内1億2千万人の人口のみの内需で国を動かすなら、国内に現存する会社を何十分の一以下かにリストラしなければいけない事になり、内需どころの騒ぎでは無くなるでしょう。 国内人口が1千万人ぐらいになれば 生産に対する消費が均衡するのかも知れませんが 現実は違います。 又、観光立国を目指す観点からも円高は何のメリットも もたらされないのでは無いでしょうか。政治は当然 無策、無能ではいけません。外国に媚びて国内経済をナイガシロ......では我々は立つ瀬がありません。我々の税金で成す政府なのですからスピードとパワーを持って 強い意志表示をすれば円高は阻止されデフレ脱却が見えて来ると思います。現政権が軍事や政治・経済で国民を守れないなら 再度政権の選択が必要となる事は言うまでもありません。(2010年08月23日・小倉 久英)

  22. 円高が進んでも悪いことばかりではない。
    一部の企業の為にジタバタ騒ぐ必要性は皆無。
    歴史を繰り返しているだけ。(プラザ合意)(2010年08月23日・ゼロサムゲーム)

  23. 問題は円高より無策です。

    円高を是認して、今後も円高だという前提で戦略的に対策を打つ案もありますし、介入によって円安を誘導するカンフル剤を打つ案もあります。政府が、つまり国が、どちらの方向にも向いていない点が問題なのです。いずれ今度は円安のどん底へ落ちることでしょう。それまでに空洞化が進み、日本は縮んでいくのでしょう。(2010年08月23日・堂山)

  24. ドル買い介入で「ドルを買って円を売る」と言う事は、欧米の金融勢力にとっては「円の買持ち建玉を持ち越しする」と言う事でしょう。
     これって円高対策になると思いますか?
     欧米の金融勢力が自分らの買持ちした円買い建玉が含み損になるような相場を許容するほど甘いと思いますか?
      ドル買い介入の直後は円安誘導の効果があったように見せかけて、暫くしたら必ず円高にして来たでしょう。それはドル円、ユーロ円チャートを見れば明らかです。
     それから「円高対策に国債増発はやむをえない」との説がありますが、これは真逆ではないでしょうか。
     国債、地方債を増発すれば、国家破綻、自治体破綻とみなされるのを公務員達が恐れて強引な円高もシブシブ容認する度合いが増すので、シタタカな国々による円高誘導に直結です。
     更なる根拠は、日銀券が相対的にマイナス金利の日銀債、国債が想定的にプラス金利の債券と見なせるのであれば、マイナス金利の日銀債券が増発された方が円安になるのではないでしょうか。
     国債はプラス金利の債券ですから、ぞうはつすれば円高になりやすい(投機筋がわざと逆に操作することは有り得ますが)と考えられます。
     (2010年08月23日・いのちからがら)

  25. 円が高いのは円が増えないからでしょう。日銀が紙幣を大量印刷してもそれは日銀の借金が増えているのであって円が増えているわけではない。日銀券は国債の裏返し。貨幣の需給バランスに影響はない。惑わされてはいけない。
    国債がどんどん発行されても国内で消費している分には裕福な投資家への増税と同じです。デフォルトされても怖くない他国の国債など無関心だから結局は「アジアの端でコソコソやっている」のと同じ。だから円が下がらないのです。
    円高でお土産品とか食料とかが増えても全体の貿易額からみれば微々たる物。国債から輸入に少しでも流れれば外国は喜びます。どうせ国内消費の国債など日本の中だけで回っているのだから国債が売れなくなっても海外では問題にならない。
    円安に誘導するにはマネーをふやすのでなく円高メリットを生かして資源を買い占めることです。そうすれば外国も「円安は資源がなくなるからまずい!」と介入を認めるでしょう。(2010年08月23日・匿名)

  26. 今回の記事には大賛成。まったくそのとおりと感じる。
    政局ばかりに目が行く政府とマスコミの為に日本経済はメチャクチャにされている。口先介入が効いたのは最初の一週間だけ。結局ロンドンとNYでジリジリやられ、85円中心のレンジ相場で落ち着いてしまった。単独の為替介入に懐疑的なエコノミストもたくさんいるけど、あいつら円買いポジション持ってるよ。同じエコノミストが発言を微妙に変化させてきているからね。でも、彼らを単純に非難することはできない。
    本当はもっと素早く介入すべきだった。世界が驚くほど早く。そうすれば迷いのあった投機筋は手を引いたはず。今ならまだ間に合う。歴史的高値に対して自身を持っての円買いではない。しかし、じわじわと投機筋の抵抗ラインが出来上がりつつある。実需も仕方なくそのライン際で決済するしか無いところが増えつつあるだろう。実需の「仕方なく決済」はそのまま株価の下落へ導いて、景気マインドを冷やす。早くしないと10兆円規模でも足りなくなる。個人的には円も売ってるし、株式インデックスも売ってる。でもやっぱり日本国民だもの。日本の景気は良いほうが大多数の幸せにきまている。口惜しい。(2010年08月23日・為替トレーダー)

  27. 日本の代表的な輸出品の小型自動車の価格は、今も昔もほぼ100万円で40年前も現在もほとんど同じである。しかし初任給は40年前約4万円、現在20万円で賃金は約5倍に上昇した。国際競争している輸出産業は5倍に上昇した賃金を生産性向上で吸収した。
    一方、消費者物価指数は1970年34、現在100で消費者物価は約3倍上がった。内需産業は参入制限、補助金などで保護された結果、生産性向上が不十分で消費者物価は値上がりしている。
    1971年末のニクソンショックまで1ドル360円だった為替レートは、現在90円以下でドルに対する円の価値は40年間で約4倍上昇した。それでも日本の輸出産業は生産性向上努力で国際競争力を保っている。しかし中印等の発展途上国が工業力を付けて競争に参入して以来、高賃金を高生産性でカバーすることが難しくなった。
    今後は短期的な対策と共に、自営、農林、土建、教育、医療、保育、公務など、内需業種の生産性向上と円高還元の値下げを促し、物価引下げで生活を豊かにする長期的な円高対策を実行しなければならない。発展途上国の工業力が向上している今日、我々の生活を輸出産業の努力に頼る時代は終わった。(2010年08月24日・匿名)

  28. 自国に有利な為替レートを操作しているという『為替操作国 中国』
    対して、投機マネーも含めて市場原理に任せる、自国のみの介入は限定的という経済アナリスト、マスコミの説明。
    何かおかしくないですか?(2010年08月24日・赤い資本主義)

  29. 現在の為替はどこの国も大きな介入おしないで成立しているレイトと考える。そのような状況下で為替介入したら世界の国から袋叩きに会うのは必然である。赤字お出している米国は、主要な原因になっている中国に対して控え目ながらクレイムお付け続けたが現在は小康状態だ。米国は経済立て直しの一つの施策として貿易収支の改善お掲げており円高ドル安の傾向は歓迎しているのだろう。
    このような状況下で日本が表だって為替介入して円安誘導お図ればどんな攻撃お受けるか分からない。米国はじめ多くの国から叩かれる事になったら、今の民主党の外交力ではオタオタしてしまうのではないか。普天間だけでも処理できるか懸念されているのに国内問題もガタガタし始めたらどうしようもなくなる。\85/$位ならきついが我慢せざるお得ないのでは。(2010年08月24日・マスヤジ)

  30. 早い話、円を増刷して、ドルを買いまくればいいだけの話だ。
    但し、経常収支赤字に苦しむアメリカの立場も考えて、120円ではなく、
    100円がいいところの水準でしょう。 
    なにごとも過ぎたるは、およばざるがごとしだ。
    このあたり、きちっとアメリカと交渉できるような
    人材が民主党内にいないことが日本にとって最大欠陥だ。 (2010年08月24日・余日楽)

  31. 単なる為替介入は無駄である。それは今の円高は日本への兵糧攻め又は、日本の今までの黒字を為替差損で吐き出させる為のような物であるように見えるから。介入しても今の世界におけるファンドマネーで損をさせられるだけで終わる。どうせ円高を補正するなら円高を生かし国家レベルで他国にある資源その他を円が高いうちに買ってしまう方がよい(他国の国債は今回は買わない)。通貨だけを買うのは愚かな行為である。資産運用と将来どうせ輸入が必要になる物を先物買いするつもり等で買い捲れば金が動く事により世界経済に良い影響を与えるでしょう。国が先に買っておいて、後に国内企業が本来買う時に国に払えば良い等で回収すればよい。(2010年08月24日・としろう)

  32. 単独介入では100兆円注ぎ込んでも効果はないだろう。100兆円単位というのが500兆円以上なら別だが。

    介入するなら協調介入が絶対条件、でなければスイスのようになってしまう。政府がやらなければならないことは他国との協議だ。

    話は変わって、これだけ円高なのに輸入車の価格が全く下がらない。おそらく中古車価格が下落することを恐れているのだと思うが、そんな輸入車ディーラーから高値で購入する日本人ってつくづく…(2010年08月24日・Aron)

  33. 日本の将来にとって最も重要な少子化対策に対しても全くの無策、今回の日本の円高に対しても政府、日銀とも無策、あまりにも無能な政府関係者が多すぎ、日本の将来に全く夢がもてない。このどうしょうもない日本の閉塞感を打破するためマスコミが最も嫌う剛腕小沢一郎に日本を託してみたら?(2010年08月24日・匿名)

  34. 介入に否定的な意見が目立つ。結局日本人全体の危機意識が足りない?否定意見と同時に代替案あるの?要は介入も含めて、少ない可能性をかき集めて実行する時なのでは?その危機意識のなさが、結局現政権を甘えさせてるのかも。スイスの例とか他の主要国が介入してないだとか、為替を見てなかった?そもそもスイスはユーロで決済すればよいし、その準備も国民全体が心得てる。むしろ世界的なユーロ安の恩恵も受けやすいので、途中でやめただけ。アメリカは介入の替りに絶妙なタイミングで緩和策を発表した。レンジ相場が煮詰まって円安に触れそうなテクニカルの分岐点で、緩和策を事前にマーケットへリークして無理やりドル安へ引きずりこむ荒業までやってのけた。この辺りの日本の報道は甘い。彼らは5月以降のドイツのユーロ安の効果を6月に確かめて7月中旬には迅速に戦略を変えてきた。で、結局後手に回った日本に残された「最善の道」は無く、可能性のあることをやるしかない危機的状況。って事に気づいてない?小泉政権時代との単純比較で効果が薄いと言う意見もおかしい。現在は歴史的安値水準。乗っかるファンドも見込める。タイミングが良いと強気での反抗は難しい。(2010年08月24日・為替トレーダー)

  35. 漂流し続ける日本国、誰が軌道修正できると思いますか。今の状況では大変なことになる。
    経済の減速、外交の行き詰まり、普天間問題等の対応を観ると管政府は全て官僚の尻に敷かれた判断しかできない。あの参員戦での発言を聴いてがっかりした。本当に残念で恥ずかしい。政治家にはこの程度の人材しかいないのだろうか。早く新たな政治家を立て国民の生活や経済、アメリカにきちんと議論できる人を出てほしい。とにかく、このようなときに、検察審査会がどうのこうのと騒いでおれる状況でない。決まりもしない時点で仮想を念頭に騒いでいるマスコミや一部政治家も本当におかしい。昨年の政権交代は官僚政治に対して改革実行するはずではなかったのか。民主党は政権交代4年間での最後の切り札として、小沢一郎氏を選出し国政の舵取りをお願いする他はない。網漂流は止めよう。(2010年08月24日・aki kan)

  36. 政策の無い政府って、無政府国家と同じではないか。日本の政治が相変わらず3流と言われるのが
    理解出来る気がする。国会議員は全員が「俺は関係ない」で無関心に思えるが、知恵を出し合って
    政策遂行をするのが国会議員と思っていたが、議員になると自己中心で烏合の衆になるのかな?
    何か手を打つ、試めしでも良いが、政府関係者は「注目している」だけの発言では子供でも出来る。
    党利党略活動の好きな国会議員には早期退職して補充はしないで欲しいものだ。
    コメントを書いていても馬鹿らしくなってしまう「寂しさ」。行動を起こす事が重要だ。(2010年08月24日・せせらぎ)

  37.  はじめまして、伊藤と申します。
    偶々、サーフィンで先生のご意見を拝見させていただきました。
     私の考えは、為替介入は賛成なのですが、もっと効果的な方法があるとおもうのです。
    それは高橋是清が行った国債の日銀引受というリフレーション政策です。
    今こそ、日本中に、『これからインフレターゲットを最低5%にするために、毎年50兆円規模の国債を財政法第五条を楯に日銀に引き受けさせる』くらいのことをしなければ、通貨の総量で現在決まっているレートは、萎縮していく日本の円が希少価値となってますます円高になっていくだけだと思うのです。このことは皆の党に申し上げて、民主党には『経済音痴もはなはだしい!!』と怒りをぶちまけてきました。
     国民全体にインフレ期待が高まれば自然と税収が増えるだけでなく、最大の債権国として、評価益がでれば、消費も盛り上がるでしょう。
     兎に角今の日本は世界から円高と言う戦争を仕掛けられていることを肝に銘じて、アメリカが以下に文句を言おうと、毅然たる態度でリフレ策を大胆にとるべきだと思います。(2010年08月24日・伊藤)

  38. 今こそ、為替介入のときである!
    この総悲観の中で行えば、確実に効果的に誘導できるであろう。
    過去の失敗例は、すべてタイミングが早過ぎた。上昇余地があるうちに、投機筋に吸収されたことによる。奴らだって勝ち目があれば勝負する。
    一国の経済を預かる財務大臣の資質が問われる。
    通貨安戦争のさなかでも、われ関せずのスタンスを取り続けた結果の円の独歩安。
    金額の大小に関係なく、確実に行動に移す姿勢を示せば、かならず円安に来る!!(2010年08月25日・ペケ夫)

  39.  政府関係者は記者会見やインタビュー等をする資格なし。
     何故ならば、無策の政府関係者の一致した言葉は『しばらく、様子を見る。』これのみである。〔様子を見る。〕とは、何もしない、何も考えていないと言うことだ。
     特に国家戦略担当の[某何がし]の回答には憤りを感じた。子供でも、もう少しマシな回答が出来る。
     好きだ、嫌いだと言っておれない。強いリーダーシップを持った、海千山千のしたたか者の小沢氏に操縦桿を持たせたらどうか?(2010年08月25日・小布野 正雄〔匿名〕)

  40. 今の民主党の菅総理をはじめとして仙石等の幹部は経済のことはまったく知識がない。
     (菅総理は経済学の基礎の乗数効果を知らなかった。)
    円高や株安に対してどう対応していいのか能力がないのである。
    このような政権を選択した国民は愚民であるが、選択させるよう仕向けたマスコミ
    (朝日、NHK等)の責任は重い。
    今後は民主党・自民党の優秀な方が政党を新たに創り、未来にある国に導いてもらいたい。(2010年08月26日・真鍋 信明)

  41. たからべ・せいいち氏のコラムにもコメントしましたがまずはご自分の円預貯金を外貨預金に変えて下さい。
    政府に円売り介入をと声高に叫ぶなら、手持ちの個人向け日本国債があるなら米国債に切り替えるなど率先して下さい。何も家を売ってまでとは言いませんから。
    この国には1400兆円もの個人金融資産があり大半は円資産ですから国に頼らずともみんなで”介入”できます。「みんなの党」の政策にしても良いと思うくらいです。
    国家のお金を使って介入するということは、円高でメリットを享受する資源や食料の買い付け業者、また海外企業を買収しようとしている企業の利益を不当に踏みにじるものであり、ガソリンや小麦価格に跳ね返って消費者の不利益にもなります。
    口先介入で充分です。
    めずらしく菅さん、野田さんが正解だと思います。(2010年08月26日・有権者A)

  42. 確かに、現在、先物市場でも、大幅なドルの売り越し状況になっているのは事実だ。
    ただし今は、実効為替レートで言うと過去の歴史的高値とは言えず、デフレが続いた日本は購買力平価でも過去ほど大幅な円高ではない。
    そして現状の海外債権、貿易黒字、金融システムの実力で欧米に比べて今の円の価格は十分割高いとは言えず、特に存在感の増した新興国通貨に対して、それほど円高とはいえない。

    為替介入も世界各国の協調が無ければ成功しないのは、スイス中銀の失敗を見れば明らかで、こうした状況では投機ファンドやソブリンファンドが介入に対抗してきて、為替操作に失敗する確率は高く、その時には中央銀行への信頼は大幅に低下する。
    そして、長期的にはインフレリスクを高めるような巨額な介入による円安は、現在の中国を見れば明らかなように、内外でバブルを引き起こし、結果として再びリーマンショックのような外需激減で日本の国益を損ねる。

    そのように日銀や政策当局は考え、たぶん、70円を切るような水準で、実弾を出し、行き過ぎた投機を叩きに出るのではないか。
    そして、それを市場も警戒して、今後も神経質な展開が続くのだろう。(2010年08月26日・高橋)

  43. 訂正
    70円を切る=>80円を切る

    あと
    円高による空洞化を恐れる気持ちはわかるが、輸出企業のために、不自然な経済金融政策を行うよりも、投資減税、解雇規制緩和や産業規制緩和、そして効果的な財政政策で、労働生産性を高め、内需産業の構造転換を進める方が重要だろう。(2010年08月26日・高橋)

  44. 小宮さんの怒りは正しい。ドイツ・欧州・英国のGDPの驚異の伸びと、超安ユ-ロ・ポンドの異常な動きに良く気付いたと感心と不正に対する怒りに、正しい経済を愛する崇高な理念を感じました。偽の経済学者・アナリストの偽平和主義者、何が起きてるか本当の現場の経済を見てない人の多い事に呆れてしまいます。財政出動もせず、悪質な手段で通貨安戦略で、世界を不安に扇動し、努力もせず不当に利益を享受しようとしている。中国も6.8元へ。アメリカは、被害国です。2007年の英国金融バブル崩壊時ホンド250円、2008年欧州投機バブル崩壊時ユ-ロ170円。そしてすぐリ-マン倒産です。現在ユ-ロ107円ボンド131円。物づくりづくりを忘れ、高福祉・高負担の社会主義偽理想社会の崩壊です。25日ドイツ財務相の「為替は適切であり、国債は安定している」の勝利宣言あり。政策金利も1%あり、利下げ攻撃もあり注意。貿易黒字はアジア諸国改造論へ投資。小宮さん世論の喚起を望む。1銭トレイダ-産業構造の転換も大切ですが物づくりの国へ(2010年08月26日・夢叶う)

  45. 日本は世界で一流のものを実現し独占するための仕組みを持つ。
    その一流のものを売り外貨を稼ぐ。これが基本なのではないですか。
    強い製品を輸出して外貨を稼ぐ。まずはそこをしっかり支えた方が
    いいのではないでしょうか。
    資源がない日本で、内需だけ拡大するということは、本当に可能だと
    確信があるのでしょうか。
    まずは外貨獲得の手段を確立し、永続させなければならないのでは
    ないですか。大企業は大丈夫、という根拠のない甘えはないでしょうか。
    このままではまずいですよ。
    企業が円高の自衛に走るということは、生産拠点をまず海外に、
    次に開発拠点を海外に移すということですよね。
    今後製品のプラットフォーム化が進み、営業がネット化したら、
    各個人は何をして日本人の給料に合う仕事をしていくのか。
    それだけの雇用が確保できるのか、不安を感じています。
    政府はそれに対する解が示せないなら、円安介入すべき。
    解があるならいいですけどね。(2010年08月27日・介入)

  46. もう日本国内の決済もドル決済にしちゃいなよ。POSとかレジの類もコーラ1ドル50セントとかさ。あちこちで英語を社内公用語にする会社が増えてるんだから、そういう会社は全部給料はドルで。(2010年08月27日・もの)

  47. 無策の前に、いくつか気になる事を感じています。
    まず、今の民主党政権は反企業的な気持ちを強く持っています。
    労働組合、教員組合、旧左翼急進派出身者等が党の要職におり、
    また、民主党事務局の殆どが反経済界の現状です。
    日本が困る事を内心ほくそ笑んでいると言う、薄ら寒い話しですね。
    これでは、有効な策が民主党から出て来る訳がありません。
    官僚達も、今は何をすべきか見失っていて、過去の不勉強のツケが
    回ってきています。
    唯一の解決策は、民主党のマニュフェストをひっくり返して、一時的な
    不人気を甘んじて選択することを厭わない、政治家の待望でしょう。
    ちょうど、自民党をぶっ壊すと宣言して総理大臣になった、小泉氏の
    民主党版が求められ、大胆な為替の介入、国債の発行、法人減税、消費税
    の段階的引き上げ、公務員給与の引下げ、総背番号制の導入等々を一気に
    やることですね。
    対外的には、FTAや国際資源獲得、大型プロジェクトへの融資等で日本のプレゼンスを見せながら実利を得る事を官民共同で実施し、その企画会社を天下り先にすれば一石二鳥だと思うのですが。
    ちょっと他力本願のコメントで申し訳ありません。(2010年08月27日・藍上)

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