県が財政難を理由に２０１０年度末での廃止を決めている県立児童会館（岡山市北区伊島町）について、石井正弘知事は１３日、耐震診断で施設の利用の可否を判断した上で、活用策を探る考えを明らかにした。

　地域住民や利用団体でつくる「県立児童会館の未来を考える実行委員会」が施設の有効活用を要望したのに対し、石井知事が述べた。

　石井知事は廃止理由を「市町村に児童館が多数整備され、老朽化も著しい」と説明。「今後の活用策を考える上で、まず使えるのかどうか見極めが必要。耐震診断をやるべきではないかと考えている」と話した。

　運営については「（施設の譲渡先として考えられる）岡山市や民間団体の意向を十分協議、調整したい。子どもの学習や交流の場にすることで、隣接する県生涯学習センターの機能強化も検討できる」とした。

　耐震診断は６月にも開始、結果を踏まえ年内にも一定の方向性を出す意向。