ソフトウェアを公開するのが楽しい 岡野真也さんのエンジニアライフ(2/2)
――最近はどんなことに興味を持っていますか?
岡野 仕事でDjangoを使っていることもあって、大規模環境に適用したときのメンテナンス性に興味を持っています。エンタープライズ環境で利用する場合、一度作ったものがそれでおしまいということは絶対にありません。1年、2年と、コードを書き換えながら機能を追加していく必要があります。影響範囲やバグを最小限にしていかに機能を追加していけるか、そういう仕組みやコードの書き方に興味があります。
あとはクラウドですね。昨年ちょうど『Google App Engineプログラミング入門』という本に参加させてもらいました。
――Google App Engine(GAE)の魅力はどんなところですか?
岡野 本当にクラウドという感じがするところですね。Amazon EC2とは違ってアプリケーションサーバなどが全部込みでクラウドになっています。プログラマーはサーバサイドの知識がほとんどなくても、アプリケーションさえ書ければいくらでもスケールするGoogleのインフラを活用できる。これはすごいことですよね。
ただ、GAEに最適な書き方というのがあるので、そこは気をつけないといけない。先ほどお話したように自分の場合はアプリケーションサーバを書いた経験があるので、GAEの裏側を想像できるところがあります。そこも面白いところです。
――何でもトライしてみるところが役立っていますね。
岡野 プログラミング暦は9年で、その間いろいろなことやっていますから(笑)
――ところで、趣味でも結構プログラミングをするようですが、休日もやはり開発して過ごしている?
岡野 平日は仕事ぐらいですから、休みの日に自分が必要なライブラリを書いたりするという感じですね。ゲームをやっていることも半分ぐらいありますけど(笑)。もちろん仕事と趣味は別ですよ。
――それほどプログラミングは面白い?
岡野 プログラミングは面白いというよりも、自分にとって「ものを作るための手段」でしかないんです。自分はコードを書くのをかなり楽しんでいる方だと思いますが、書かないでもの作りができるなら本当はそっちの方がいいわけですよね。クラウドもそのための要素技術として登場してきているんだと思っています。