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寺島しのぶが明かす「女優魂」

2010年08月31日
エンタメ

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演技派女優・寺島しのぶ(37)がドイツ・ベルリン国際映画祭で最優秀女優賞(銀熊賞)を獲得してから6か月。ついに受賞作「キャタピラー」が全国公開された。歌舞伎の名門一家の令嬢として生まれながら数々の問題作に主演し、過激な濡れ場もいとわない。日本の芸能界の枠を大きく超えた“世界のテラジマ”の女優魂に迫る——。

——ベルリンでの最優秀女優賞受賞は故田中絹代さん(享年67)以来、35年ぶりの快挙です

寺島:それは素直にうれしかったし、日本での反響も予想以上に大きかったですね。何よりもこの「キャタピラー」という映画にとって大きかったのは、私が賞をいただいたことで映画の存在を知ってもらえたことじゃないかな。特に今回のように若松孝二監督(74)の個人プロダクションが製作・配給するような極少予算の映画の場合、面白い内容でも興味を持ってもらえないことがよくあるんですよ。

——存在を知らしめるきっかけになったと

寺島:予算とスタッフが豊富に揃っている大手映画会社だと、本当はつまらなくても「面白そうだ」と思わせることができるのに(笑い)、弱小の会社だとそうはいかない。この賞をいただいた直後に街中で見知らぬ女性から「日本にとっての久々の明るい大きなニュースをありがとうございます」って言われたんです。そのとき、この映画に興味を持っていただいて良かったなってつくづく思いました。

——第2次世界大戦に出征して四肢を失った夫・久蔵(大西信満=34)を迎え入れる妻・シゲ子の役で、激しい濡れ場もあります

寺島:若松監督から脚本を送っていただいて、一読して出演を即決しました。脚本を2回も3回も読んで決めることはなくて、いつも一読して興味を持てなかったらダメなんですよ。出演を決めた一番の理由は、反戦のテーマよりも極限の状況下に置かれた夫婦の在り方を演じてみたかったからです。当然、夫婦の日常には性の営みだってある。それを変に隠す方が不自然でしょ(笑い)。

——リスクを回避する女優も多いのでは

寺島:私は何がリスクなのか、よく分かんないな。

——なぜですか

寺島:だって、ヌードシーンがあることは脚本の段階で知っているわけでしょ。脱ぐのがイヤだったら最初から出演しなければいいわけで、出演しておきながら自分や相手役の俳優さんの手足で胸や下半身を無理やり隠しちゃうのは、まるで意味が分からない(笑い)。だいたい芸術作品に女性の裸はつきもので、それを否定したら成り立たないですよ。

確かに

寺島:とはいえ、この映画を見ていただくためには、きっかけは何でもいいんです。私のベルリン国際映画祭最優秀女優賞受賞がきっかけでもいいし、これは若松監督もおっしゃっていたんですが「寺島しのぶのオッパイが見たい」でもいいんです(笑い)。仮に私の裸が見たい人がいるとしたら、ぜひ見てくださって、そのうえで何か別なことも感じてくださったなら、それでいいんですよ。

——名門一家の令嬢とは思えない男前な性格ですね

寺島:えーっ、そうですか。自分では最高に女らしいと思っているんですけど(笑い)。ただ物心がついたときから、好きなことは好き、嫌いなことは嫌いって、はっきり言わないと気が済まないタイプ。弟(尾上菊之助=35)は私と比べれば穏やかな性格かな。そのせいか、家族からは私だけ「また毒を吐いて」って言われることも多かったですね(笑い)。

【プロフィル】てらじま・しのぶ 1972年12月28日生まれ、京都府出身。父は七代目・尾上菊五郎、母は富司純子。青山学院大在学中の92年、文学座に入団。96年に退団後、2000 年「シベリア超特急2」で映画デビューを果たす。03年「ヴァイブレータ」「赤目四十八瀧心中未遂」で数多くの映画賞を受賞。07年、フランス人アートディレクターのローラン・グナシア氏と結婚する。10年2月、日本人女優としては65年の故左幸子さん(享年71)、田中さんに続き、3人目のベルリン国際映画祭最優秀女優賞を受賞した。

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