八郎潟町の湖東総合病院をめぐり「湖東病院を守る住民の会」(斉藤久治郎会長)は30日、県と病院を運営するJA秋田厚生連に対し、病院のあり方への「要望と提言」を提出した。
内容は、救急の際の連絡先や症状による搬送先などを定めた「湖東ルール」を策定し、夜間・休日の救急医療再開まで適用▽経営改善計画から「廃止」方針を撤回したと公表▽「在宅と施設での医療の連携」など特徴を掲げた医師確保▽新病院は病床150床程度とし、外来診療は休日以外毎日実施--など。
厚生連で対応した丸井保・総務人事部長は「要望と同じ形を目指したいが、医師確保が大前提。病院を新しくしても医師が集まらなかった例がある」と述べた。住民の会側からは「厚生連の医師確保への熱意が十分に伝わっていない」という意見も出された。
厚生連は09年11月に発表した経営改善計画で、同病院について「廃止が最も有効な選択肢」と言及。県は存続のため病棟の改築支援方針を表明し、県議会9月定例会で新病院のあり方を示す。【岡田悟】
毎日新聞 2010年8月31日 地方版