Q2. 整備・水洗い・サンディングについて
「整備+水洗+サンディング済」というのは杉足場板(古材)タイプ[4][5]に共通した仕上げのことです。アジのある杉足場板を皆様にご提供するにあたり、発売当初から試行錯誤を繰り返した末にたどり着いた仕上げで、素材としての完成度を高めて参りました。アジのある杉足場板はこういう過程を経て皆様の元にお届けされます。ご覧ください。
← 「整備」するために使う道具達。他にもオリジナルで作った道具あれこれあります。なにせ半端じゃない汚れや付着物をきれいにするのですからこの工程が一番大変なんです。
→ さび落としに使う金属ヘラで板の表面に付着した異物を取り除いています。一枚一枚裏から表まで丁寧に整備していきます。基本的に当社でいう整備とは、リース品としてまた次の現場にご利用いただけるようにきれいにする作業工程です。
← BEFORE1:表面にコンクリートがこびりついています。作業床としての杉足場板ですのできっとこの板の上でコンクリ練っていたんでしょう。表面にザラザラっとしたのは比較的簡単に除去できますが、手前端っこのような塊は金槌でたたき割って取らないと取れません。結構力技です(>_<)
→ AFTER1:こんな道具を駆使して丹念に一枚一枚きれいに整備していきます。ここまできれいにしたら、また次の建設現場で活躍してくれます。そもそも足場板は長さ4メートルが基本ですので、整備してみて強度的に不安がないようなら当然リース品として次なる工事現場でお役にたちます。アジのある足場板として皆様にご利用いただいているのは、4メートルでは使えない板、すなわち大きな傷とかで人命を預かる部材として不安のある板を現役引退させ、第二の人生として皆様のお役に立っている訳です。長い間現場で使い込まれてきただけにいい味わいを醸し出しています♪
← BEFORE2:これも工事現場から返却された足場板です。足場板って工事現場では長さ方向に20センチ以上重ねて使うんです。その重なり部分がグラグラと動かないように、通常は番線という太い針金を巻きつけて使うのですが、このように鉄釘をバンバン打ち込む方法もあります。これが始末が悪いんですね。ちゃんと抜いて返してくれたらいいんですが、このように釘を抜かないまま返却されることもよくあります。しばし雨にさらされ、このようにサビが周辺に付着して…いいアジになります(^^)v 下に見え隠れしている板は木口からパックリと割れています。時には高いところから放り投げされたりして…無残にも口が開いた足場板も数多く発生します。(これは再利用難しい部分です。)
→ AFTER2:バール(釘抜き)と金槌を駆使し、倒れた釘を起こし、逆からコンコン叩いて、そして抜いたものです。こういう使い方をする現場は全量そうなっている傾向があり、板1枚に6~10本の釘の不始末があります。そんな板がトラック満車になって返却されてくる訳です。写真の板は随分とサビが付着していますが、現場の工法によってはジャッキベースや鋼材の跡が付きますので、これがまたいい味わいとなってくれます。
← これまた根気のいる「水洗い」作業です。リース品として現役継続する場合はここまでは必要ありませんので、現役引退した足場板の中から使いそうなところを選んで高圧洗浄しています。冬場はとっても辛い作業です。お届け先の現場では水洗いする設備も場所も時間もないということで、お客様からの要望でオプション対応したものが、その内レギュラー仕様となったものです。
→ 洗った足場板はこのように一枚づつ隙間を空けて風通しのいい屋外で乾燥させます。この保存状態なら少々雨が降っても濡れるのは表面だけ。数日するとまた乾燥し使える状態になり、腐りこむこともありません。数ヶ月かけて養生し、いい状態となったところでアジのある杉足場板として再利用されていきます。山の中にある弊社工場敷地(4000坪)だからこそできる管理方法だと自負しています。写真左の山はレギュラー商品用で長さに切り揃えます。一方、その右の短い材料はプランターを中心に利用しています。長いものから短いものまで、計画的に再利用されています。
← アジのある杉足場板と認定される最後の工程がこの「サンディング」です。現場で使い込まれたことにより、古材ならではの凹凸がある板の表面にブラシを掛けることにより、より深みを増し、艶も出てきます。
→ 仕上がった板のアップです。ここまでの長い工程を経てWOODPROの「アジのある杉足場板」となります。工程の途中でたくさんの板が基準外として跳ねられていきます。例えば目で見てわかる程度の反りやねじれは選別で跳ね、短く切ってプランター等に再利用します。だから、素材として販売している「杉足場板(古材)●整備+水洗+サンディング済」というシリーズ商品は100枚買っていただけたら、100枚使えるのがウリなんです。 ご理解いただけましたでしょうか?仕上げについてのご質問も多いので、この機会に整理してみました。参考にしてください。
カラーニス仕上げ