広島市が本年度中の制定を目指す子ども条例に反対するため、市内の保護者や教員たち約300人が29日、市中心部をパレードした。「家庭や学校の崩壊を招く条例はいらない」と訴えた。
参加者は中区の広島県庁前から本通りを経由し、平和記念公園までの約2キロを行進。買い物客たちにチラシを配りながら「条例制定より、家庭でのしつけや親が子どもに愛情を注ぐことの方が大切だ」などと声を上げた。市議や県議も加わった。
パレードは、県高等学校PTA連合会OB会長の会、市おやじの会連絡会など20団体が呼び掛けた。OB会長の会の渡辺綾子代表は「条例は、親や教員に対する子どもの行き過ぎた権利主張を招く恐れがある。制定に反対する市民の声は強い」と話していた。
市は昨年12月に子ども条例の素案を公表した。いじめや虐待防止に向けた施策指針のほか、被害者の救済に動く第三者機関の設置を盛り込んでいる。
【写真説明】保護者や教員たちが子ども条例の制定反対を訴えたパレード
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