死亡前夜の通報に救急出動せず 埼玉、熱中症の80歳女性熱中症のため埼玉県蕨市のマンション自室で7月に死亡した無職女性(80)について、マンションの管理人が死亡前夜に119番したのに、蕨市消防本部は緊急性がないと判断して出動しなかったことが30日、同本部への取材で分かった。 同本部によると、7月23日午後7時すぎに「一人住まいの女性の体調が悪い。アイスクリームを食べさせたが、起きあがれない」との119番があった。対応した隊員は話が長くなりそうだったので、本部の加入電話で詳細に話を聞こうと別の電話番号にかけ直すよう指示したが、再度の電話はなかった。 蕨署によると、女性は同24日朝、クーラーのない部屋で死亡しているのが見つかった。死亡推定時刻は、23日午後10時ごろだった。 同本部の堤昭広警防課長は「かけ直しの電話がなかったので、緊急性がないと判断した」と説明した上で「救急出動を断ることはあり得ないが、結果的に断られたと受け取られた点については改善する」としている。 【共同通信】
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