金総書記訪中:毓文中学の生徒がネットに書き込み

「将軍様のおかげで学校休みに」

 中国・吉林市の毓文中学では26日、周辺の学校が一部が休校となる中、金正日(キム・ジョンイル)総書記の訪問が静かなムードで行われたという。中国のポータルサイト「百度(バイドゥ)」に開設された毓文中学のブログには、「金総書記訪中のおかげで学校を休めた」という書き込みが相次いだ。ある生徒は「金正日将軍様、わたしたちに休暇を下さったあなたを愛しています」と書き、別の生徒は「『小さなデブ』はあと数日滞在していけばよいのに」と書いた。「小さなデブ」は金総書記の三男、ジョンウン氏を皮肉ったものとみられるが、金総書記やジョンウン氏を直接目撃したという言及はなかった。生徒らはむしろ、「誰か直接見た人はいるか。テレビで見た姿と同じか」とか「金正日はもう帰ったようだ。誰か見た人はいるか」といった書き込みで好奇心をあらわにした。

 金総書記の訪中が生徒らにあらかじめ知らされていたことが推測できる書き込みもあった。前日の25日午後10時ごろ、ある生徒が「小さなデブのキムさんが明日、本当にうちの学校に来るのか」と書き込むと、「大きなデブが小さなデブを連れて来るそうだ」という回答の書き込みがあった。

 26日の訪問日程を終えた金総書記が宿泊したとされる吉林市の霧淞賓館では同日夕、関係者以外の立ち入りが規制され、厳しい警備が敷かれた。ホテルの正門では武装警察3人が警戒に当たり、一般客は「ホテルのどの棟にも泊まれない」と宿泊を断られた。また、ホテルに向かう道路では、地元公安が制服姿で待機しているのが目についた。通り沿いには公安の車両が至る所に配置されており、万一の事態に備えていた。霧淞賓館は1996年2月に開業したホテルで、07年1月に改装工事を終え、再オープンした。

 金総書記は霧淞賓館で1泊後、2日目は吉林省長春市で産業視察を行うとみられている。長春では中国の自動車メーカー、長春一汽を訪問するのではないかとの観測がある。

 金総書記が訪中した26日、中国メディアは事実関係に全く言及しなかった。中国外務省も記者の確認取材に一切答えなかった。

吉林(中国吉林省)=崔有植(チェ・ユシク)特派員

キム・シンヨン記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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