家計の金融行動に関する世論調査
（金融広報中央委員会）が目に入ったので読んでいました。そこにこんな項目がありました。
Q：あなたのご家庭では、老後の生活費として、毎月最低どれくらい必要と思いますか。→A：26万円この調査は、広く20代から70代以上までの8,000世帯を対象としたもので、その平均値が上記の回答です。ところが、少し計算してみればわかることですが、今の若い世代はこの貯蓄額では老後はとても厳しいものになることが明らかです。
Q：老後の生活資金とし、主に家計を支えている方の年金支給時に準備しておけばよい貯蓄残高は、最低どれくらいだとお考えですか。→A：1,971万円
最低日常生活費は世帯で月額21万円程度、ゆとりある日常生活費だと38万円程度が必要だとされますが、アンケートの平均値である月額26万円で計算すると、定年後に平均寿命まで生きた場合には以下の生活資金が必要になります。
では、現在20代〜30代はどれくらいの金額が必要になるのでしょうか。先に引用した社会保障審議会の試算によれば、受給できる月々の年金の金額は、引退時における現役世代の平均賃金の40〜50％程度になります。仮に、40％だとして現在の賃金水準に則して計算すると、毎月14.3万円（35.8×40％）にしかなりません。前提を先のケースと同じとすると、年金受給総額は3,700万円程度にしかならず、かなりの額を貯蓄（投資）で上積みしなければまともな生活ができないということです。単純計算で、平成21年度に年金が受給された世帯と、現在20代〜30代の若い世帯の年金受給総額の差（モデル世帯で厚生年金のケース）は約2,000万円程度あるので、この金額が一応の目安になると思います。つまり、最近引退したばかりの標準世帯で2,000万円程度の貯蓄が目安だとすると、現在20〜30代の世帯はそこから2,000万円上積みして年金受給開始までに4,000万円程度は確保する必要があります。これでも相当シビアな金額ですが、保険料を満額支払っていなければもっと大変です。
以前、若い人が本気で資産形成を図らなければならない理由
ところで、「今の若年層は年金は払い損だ」という意見をよく聞きますが、これは嘘です。国民年金も厚生年金も、平均寿命まで生きた場合では払った掛金よりも受給額は大きくなります。先の社会保障審議会の財政検証関連資料やそれをもとにみずほ総研が作成した資料
公的年金は将来受給額が減るとはいえ、老後の生活資金の中核を占めることには変わりありません。これがなければ将来の生活設計は組めません。そのうえで、年金で足りない資金をどうやって形成していくかを考えた方がよく、かつ銀行貯金だけでは難しいのではというのが私の意見です。
なお、「大人の投資入門（北村慶著）」の中にも、年金だけでは不足する老後資金の試算が掲載されていたので引用します。
［追記］
※給付負担倍率で厚生年金2.3倍、国民年金で1.5倍としたのは雇用主負担分を除いた本人負担分の場合です。厚生年金の事業主負担分は賃金費用の一部であり、雇用主負担分も含めて計算するべきであるという意見もあります。この場合だと、ケースによっては雇用者と労働者の年金掛金総額よりも受給額が少ない、いわゆる「払い損」となることもありますが、生存期間によっても異なります。しかし、事業主負担の性質についての学説が分かれている上に、日本においては実証分析もあまり進んでいないということを追記しておきます。なお、国民年金は事業主負担という概念がないので「払い損」にはなりません（将来何が起こるかはわからないので100％だとは言いませんが）。
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僕もこの商品ほど素晴らしい商品はないと思っています。学生時代の年金を遡及して払ったほどｗｗ
雇用主負担か労働者負担かは、明らかに雇用主負担でしょうね。年金の掛け金が増えれば増えるほど、企業は日本での雇用を減らすと思っています。
2010.08.29 18:27 URL | warakun2010 [ 編集 ]
雇用主負担か労働者負担は議論の分かれるところだとは思いますが、私は雇用主負担ではないかと思います。
雇用主負担分がなくなっても、企業は賃金を上げることはしないと思います。
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将来後悔する前に家族形成を行うべきでない理由
将来後悔する前に資産形成を行うべき理由 ：投資十八番 つまり、最近引退したばかりの標準世帯で2,000万円程度の貯蓄が目安だとすると、現在20〜30代の世帯はそこから2,000万円上積みして年金受給開始までに4,000万円程度は確保する必要があります。 こちらのサイトの試算
2010.08.29 21:08 | H2Bの日記
年金は大丈夫？
公的年金は大丈夫なの？
という不安は多くの人が持っていると思います。
私もその１人なので現在いろいろ調べているところです。
まず公的年金の将来は、
経済成長率＋出生率
で決まるとのこと。
経済成長は元より、出生率も大事
出生率は経済成長率にも影響を及ぼし�...
2010.08.29 21:54 | 成長株で億万長者
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