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【芸能・社会】

被爆前の広島、鮮やかに 市公文書館で写真展

2010年8月30日 08時41分

 広島で戦前、写真館を営んでいた松本若次さん(1889〜1965年)の作品を集めた企画展が広島市公文書館(同市中区)で開かれている。

 路面電車が行き交い人々でにぎわう繁華街や、全国中等学校優勝野球大会(「夏の甲子園大会」の前身)で優勝した広島商業チームを広島駅前で迎える群衆など、被爆前の街の様子や人々の暮らしぶりが鮮やかにとらえられている。

 ほかにも広島県産業奨励館と呼ばれていた原爆ドームで開かれた見本市や、川遊びをする子どもたちなど多彩なカットが並び、公文書館は「原爆で失われた写真が多い中、戦前の広島の様子をまとまって見られる貴重な機会。多彩な表情に触れてほしい」としている。

 広島県地御前村(現廿日市市)に生まれた松本さんは、米国に移住し写真技術を習得。帰国後の27年に広島市中心部で写真館を開業したが、太平洋戦争開戦で資材不足となり42年ごろ閉鎖した。実家に移した機材や写真は原爆の被災を免れた。

 公文書館は2008年から、遺族の依頼でネガやプリント計約1万枚の整理を進め、今回約170点を展示。撮影に使ったカメラも添えた。9月10日までで入場無料。土、日、祝日は休館。

(共同)
 

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