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菅首相に焦り?自ら申し入れ鳩山前首相と再会談
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兵庫県内の視察を終え、記者の質問に答える菅首相(代表撮影)
Photo By 共同 |
民主党代表選(9月1日告示、14日投開票)へ向け、菅直人首相が矢継ぎ早の政策発信を続けている。
首相は29日、12年度に予定される介護保険制度改正で、高齢者の単身世帯や夫婦のみの世帯への生活支援を充実させるよう、厚生労働省など関係省庁に指示。高齢者所在不明問題に対応するためで、兵庫県芦屋市の高齢者施設を視察後、記者団に語った。またこの日は、同県姫路市の姫路更生保護活動サポートセンターも視察。罪を犯した人の更生、社会復帰策を検討する関係省庁連絡会議を設置するよう、千葉景子法相に指示した。
首相の現場視察は小沢一郎前幹事長が代表選出馬を表明した翌27日から3日連続。この間、国内雇用を維持するための「国内投資促進プログラム」の策定などを関係閣僚に指示している。
7月の参院選大敗により衆参の「ねじれ」が生じ、政権運営は停滞。円高、株安が進行する中、今月10日からは長野県軽井沢町で静養に入り非難も浴びた。これらをばん回するため、公務を精力的にこなす姿をアピールし、「現職」の実行力を誇示するのが狙いだ。
一方、29日夜には、ロシアから帰国したばかりの鳩山由紀夫前首相と代表選への対応をめぐり再会談。鳩山氏が急転、小沢氏支持に回ったことに首相は「ぼうぜんとしていた」(周辺)といい、自ら申し入れた。鳩山氏は小沢氏との26日の会談内容や自身が小沢氏支持に転じた経緯を説明。首相は代表選後は挙党態勢構築に努める考えを伝えたとみられる。この間、小沢氏は都内の事務所で待機したが、鳩山氏とは直接会わなかった。
これに先立ち、仙谷由人官房長官が鳩山氏と都内のホテルで協議。その後、記者団から小沢氏が出馬を撤回し、無投票になる可能性を質問され「深刻な事態にならないよう私も努力したい。十二分にあるだろう」と述べた。
首相は今後、鳩山氏に対する懐柔を継続。再選に向け、なりふり構わぬ多方面作戦を展開する戦略のようだ。
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