日蓮正宗　立正安国論、正義顕揚七百五十年

先日車内広告で、上の様なタイトルの宣伝が目に入りました。仏法者としては素直に興味ある記事と思いましたので、早速購入して読んでみました、以下簡単ですがご紹介しておきます。

★宇宙はどのようにして誕生したのか？

今までの宇宙論では、宇宙の誕生は植物が種から誕生するのと同じく、最初に「ビッグバン」という種があると言われるもので、いわゆる「宇宙種子論」であるがこの理論には限界がある。・・・・ではその種は一体どうして誕生したのか、またその種の前の種は一体どこから来たのであろうか？・・・このようにその前は、またその前は？と堂々巡りをするというのです。

それに対し最先端宇宙論では『宇宙の誕生を語るには、宇宙が「無」から始まったと考えるしかない。ビックバン以前には何もなかったと考えると宇宙の始まりを論じることが出来るようになる』と結論ずけています。

またこの「無」というのは、単なる「空っぽ」という意味ではなく、この「無」とは１９４０年代にガモフが既に証明しているよう「超高温・高密度」であり、そこに核融合が起こり大量のヘリウムが合成されたと書かれておりました。

この記事を読むにつれ、私は仏法の基本である「空（くう）」の概念まで最先端天文学がやっと一歩近づいたのではるまいかと思った次第であります。

「空」、これを納得するには大変だと言われておりますが、私の知っている概念で申しますと、「在ると言えば無い、無いと言えば在る」ということではないでしょうか。法太郎氏は、このように言っておられますね。

「O(ゼロ)→百塵点劫→五百塵点劫→三千塵点劫→現在、となるわけで、ただ、このゼロというのが問題で何もない、ということではなく「空」という概念で説明するしかなく、これを詳細に述べれば膨大な「般若部経典」が必要となりますね」


さて天台は摩訶止観等の書物におきまして、全ての現象・存在を「空仮中の三諦」としてとらえております。即ち、

空諦：全ての現象の本質が本来、有無や同別という概念のどちらにも偏しない状態であり、

仮諦：因縁によってもろもろの現象が実際に存在することであり、

中諦：空でも仮でもなく、絶対的真理をさす。

これを宇宙の誕生に当てはめてみますと、「無（空）である宇宙はある条件により誕生成長し、崩壊し、また新たな宇宙が誕生する（仮）、この宇宙の生命活動を素直に事実として認識することが「中」ではないであろうか」ということになるのではないでしょうか。

そして私たちが勤行の時に三回読誦する、この個所、

「所謂諸法。如是相。如是性。如是体。如是力。如是作。如是因。如是縁。如是果。如是報。如是本末究竟等。」

これは空仮中の三諦であり、この実体が大聖人の仏法である宇宙の根源の妙法、即ち南無妙法蓮華経であると感じた次第です。

まだ蒸し暑い日が続いておりますが、「読書の秋」も近くまで来ております。大いに読書もしながら信行学に邁進しようではありませんか！

以上、