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自衛隊は「冷戦思考」を超えられるか

2010年8月20日政治・国際

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 6月、世界最高水準とされる陸上自衛隊の最新型「10式戦車」が公開された。しかし、その性能とコスト、調達計画には疑問符が投げかけられている。新型戦車は乗員の身を守れるのか。コストに見合う性能なのか。そもそも本当に必要なのか――。防衛大綱は、年末の改定が迫る。21世紀に入っても相変わらず戦闘機、大砲、護衛艦など「冷戦型」の重装備に偏る自衛隊の今後を考える。 ※写真は、陸上自衛隊「10式戦車」。

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谷田邦一

冷戦思考から抜け出せぬ自衛隊に大ナタを

谷田邦一
 冷戦が終わり主要国間の戦争が遠のいた現代に、こんなモンスター戦車が本当に大量に必要なのか。陸上自衛隊が今年6月、富士山のすそ野の駐屯地で公開した次世代戦車「10(ひと・まる)式」は、そんな疑問を抱かせるほど、度肝を抜く高性能ぶりを見せつけた――。 日本の戦車の総数は、「90式」と「74式」の計約880両(09年度末現在)。旧ソ連の侵攻を想定していた90年代には約1200両もあった。しかし6年前に見直された安全保障の基本方針「防衛計画の大綱」では、整備目標が600両にまで削減。その達成のために、・・・続きを読む