努力が実るまで2 (9) -バスケットボール編-
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★追記
一部、文章の乱れがあり、修正したら…なぜか最後のほうの文章が消えてしまいました…
ということで、最後のほうの文章が、11時台に公開したものと、ちょっと変わっています
これまでのお話はコチラ↓
前回からの続きです。
やっと、Cチームに入ることができました。
そして、虚弱体質・持久力ゼロだった私も、この頃には人並みの体力・持久力もついてきました。やっと、練習で走り回りながら「考える」余裕がでてきたのです。
よく、必死でがんばっている子供に「ちょっとは頭を使え!」なんていう人がいますが、それは大間違いです。ついていくだけで精一杯…頭が真っ白になるほど限界ギリギリの状態の子供に向かって、「頭を使え」はあまりにも酷です。
そんなときは、子供の成長を待つか、余裕が持てる状態にした上で、指導をしてほしいと切に願います
自分自身を振り返っても、塾の講師をしていた経験からも、感じるのは、子供の成長を注意深く観察し、適切な時期に適切な指導をすることが、一番大切であるということ。
特に、発達障害の子供については、慎重にすべきだと感じます。
ただ、そうしたことを意識している教師や指導者が少ないのが現状ですが…
さて、通常、バスケの初心者は、ボールに近寄って行きがちで、試合をすると、ボールの周りに団子のように子供が集まってしまいます。
ですから、S先生は、バスケの指導で基本で最も大切なこととして
「ボールに集まるな!
ボールから離れろ!
人のいないところへ行け!」
と、つねづね指導していました。
そう。
これは、私にとっては、ものすごく好都合だったのです
私は、「敵が近くにいる」ことに恐怖を覚えていました。
Cチームに入った頃も、そこは変わらず「敵(ディフェンス)が怖い」ままでした。
今思えば、これは、発達障害ならではの感覚だったのですが…。
そこで、私は頭を使いました。
私の苦手なことといえば、
・人が近くにいる
・臨機応変な判断をする
です。
バスケットボールは最悪の条件が揃っています。
しかし!
S先生の指導どおりに、「人のいないところを狙う」ことで、
「人が近くにいる」という状況を避けることができるのです!
そして、ゴール下でボールをもらえば、次にすることは決まっています。
「ゴールに向けてシュートするだけ」です!
つまり、「臨機応変な判断」が不要になるのです。
しかも、敵がいない状態でボールをもらうので、安心して集中してシュートができます。集中するのはお手のもの!シュートが決まる回数も必然的に多くなりました。
はからずも、私は体の成長が早かったので、背が高いほうでした。ですから、ゴール近くのシュート役はぴったりだったのです。(※中学で成長が止まったので、今では背は小さいほうですが…)
「人のいないゴール下をを狙って走りこんで、パスをもらってシュートする!」
これが、私の必勝パターンになりました。
S先生の指導方法には、特徴がありました。
試合形式での練習のとき、途中で「ピッ!!」と笛を吹いて、その場に止まらせます。
そうして、「ほら!みんなボールによりすぎ!あっちや、こっちが空き放題だ!」と、無意識にボールに群がっていく子供に注意を促すのです。
そんな中で、私はいつも「人のいない場所」を狙って走っていたので、
「よし!しーたの位置はなかなかいい!」
「しーたは、いつもいい位置にいる!」
と、誉められることが多くなりました
こうして、私はチームの中でゴール下へ走りこんでシュートする役目として定着し、チームメイトとも連携プレーに入れるようになりました。
自分の苦手「人が近くにいる」「臨機応変な判断をする」を避けて、自分の得意「集中力の高さを活かす」ために絞った知恵が、バスケの上達につながったのです。
自分の苦手を避けて、自分の得意を活かす
まさに、これが、発達障害の人の必勝パターンなのです。
人との接近戦や他人との連携プレーが苦手な発達障害の子供にとって、バスケットボールやサッカーは最悪の競技でしょう。けれど、ハイレベルを求められない学校の授業などであれば、こうした工夫で切り抜けることができるのです。
おそらく、学校の授業レベルなら、背が小さくても、私と同じ方法で人のいないゴール下を狙えば、それなりにチームに貢献できるようになると思います。
ですから、普段はシュートの練習に集中的に力を注げばいいのです。落ち着いた状態で、シュートが入ればOKです。ドリブルや動きながらパスをもらって…という複雑な動きにくれべれば、ゴールの近くで止まった状態でシュートのほうが、だんぜん習得しやすいです。
みなさんも、困っていることがあれば、今の自分の環境の中で、「苦手を避けて得意を活かす方法」に知恵を絞ってみてください。きっと、何か打開策が見つかると思います。
さて、こうして知恵を絞ることで、私はチームの中で自分のポジションを確立できました。
いよいよ、大会の日を迎えることになります。
次回へつづきます。
知恵を絞ることで
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1 ■はじめまして
小2のアスペ君の母です。
成人アスペさんのお話、とても分かりやすく読ませてもらっています。
これからもよろしくお願いします。
(初めに遡って読ませて頂きますね)