がんばる気持ちの源泉
(※acerさんには、コメントを紹介して記事を書くことについて、快諾いただけたので、記事にさせていただきました。)
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1 ■がんばる気持ちの源泉を知りたい
努力されている過程はよくわかります
しかし私には標記について教えていただきたいです
以前あなたも勉強するのに他の(言葉は悪いですが)レベルの低い人に聞かないとおっしゃってましたが
この記事での過程はレベルの高い人に追いつくので達成感があったのかと思うのですが
他の人を全部追い越した後に何を目標にがんばるのでしょうか?
給与のような報酬?愛情?信頼?
レベルの低い人の評価になってしまいませんか?
得た能力で何を目的に何をなすのでしょうか?
今私は先がよくわからなくなってとってもどうでもいいです
このコメントがあなたにとって受け入れ可能なものでしたら、いつかブログでお教えいただけないでしょうか?
決して攻撃しているわけではないので、もし不快でしたら無視してください
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まず、このコメントを読んだときに思ったのは、この記事の内容へのacerさんのとても真摯な姿勢を感じました。ほんとうに、一生懸命に自分のあり方を考えてこられたからこそ出てくる疑問だと思いました。
なぜなら、ここで、疑問として上げられていることは、まさに、私自身が過去にはまってしまった"人生の罠"そのものだったからです。
そして、そこから抜け出すまで、本当に長い時間がかかりました。
おそらく、このブログを読んでいる多くの人が同じ疑問を抱えて生きている、あるいは、生きていた…のではないでしょうか。
今回、acerさんのコメントへの返信という形ではなく、多くの人に読んでもらえる記事にしたのには理由があります。もしも、多くの人が同じ悩みを抱えているなら、acerさんだけへの返信ではなく、もっと多くの人に読んでいただきたいと思ったからです。
そして、そのことをacerさんに伝えて、快諾いただきました。
(その返信も非常に誠意のこもったメッセージで、acerさんのまじめな人柄を感じることができました。メッセージの文章には、本当にその人の人柄が表れますね。)
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さて、こうした経緯があって、この記事を書くことにしました。
私の経験が、みなさんの悩みから抜け出す参考になれば…と思います。
■「がんばる気持ちの源泉」は何だろう?
まず、現在の私が、より多くの知識や技術を手に入れたいと思うのは
「問題にぶつかっても、できるだけ早く解決できるようになりたい」
ということが最大の理由です。
そして、問題を簡単に解決できるだけの知識や技術を持っていることで、
「恐いものが減って、安心できる」
という、うれしいおまけもついてきます。
不安を抱きやすいあすぺさんにとって、「安心できる」ことは、精神的な安定を保ちやすくするので、非常に大切ですからね。
仕事をしていると、いろいろな問題にぶち当たります。
学生の頃なら、「できません」で終わらせることも可能です。
しかし、社会人はそうは行かないのです。
しかも、対応に時間がかかれば、それだけ損害が飛躍的に大きくなります。
つまり、問題にぶち当たったときに、
「逃げることはできない」上に「すばやい対応」が求められるわけです。
とはいっても、周りの誰も経験したことのないような問題が降りかかることはめずらしくありません。特に、システムエンジニアの仕事では、奇々怪々な現象に苦しめられることは日常茶飯事です。
そんなとき、「周りの人に頼ることだけで解決をする」という方法はもはや通用しません。もしもその考えを貫いて、「わかりませーーーん」とフリーズして、他の人が痺れを切らして対応してくれるのを待つ、という方法もあります。
しかし、システムダウンなどの場合、システムが停止した時間の長さで、損害は莫大に膨れ上がってしまうので、時間との勝負ですから、そんなことできません。お客様に多大な損害を与えてしまいます。システムダウンによる損害というのは、恐ろしい額になりますから…(ぶるぶる)
仕事上の問題を例に挙げましたが、人生のなかで出会ういろいろな問題にも、同じことが言えると思います。
では、これらの問題に短時間で対応できるようにするためには、
奇々怪々な現象に対応できる柔軟性が必要です。
対応の柔軟性は一朝一夕で得られるものではありません。
・自分で普段から知識を吸収してためておくこと
・必要なときに必要な情報を、
できる限り早く入手する方法を知っていること
があって、はじめて徐々に身につくものなのですよね。
ここまで、お話したように、
私が知識や技術を吸収する動機には、
他の人よりも「優秀になりたい」などの
他人との比較する気持ちが含まれていないのです。
実は、こういう気持ちになれたのは、30歳を過ぎた頃だったと思います。
それまでは、学校生活、受験など、常に人との比較の中で育ってきましたから、どっぷりと「人との比較」の罠にはまってしまって、acerさんのコメントにあるような疑問に私自身も苦しんできました。
その罠にはまったがために、10年前にはうつ病になり、社会からドロップアウトしてしまった…といっても過言ではありません。
さて、動機の中に「他人との比較」や「他人からの評価」が入っていない場合、気持ちにどのような違いがあるのでしょうか。
実は、何かをやり遂げても、比較をしていないので、「追いついた」「勝った」という類の達成感はありません。
あるとすれば、「今回はトラブルを最小限に抑えることができた!あ~よかった~!これもいろいろ勉強していたおかげだよ~!」という、「トラブルを最小限に食い止めて、お客さんを守ることができた」という、問題解決の爽快感(?)でしょうか。
そう、ここがポイントなんです。
他人の評価がほしくてがんばると、評価をもらった時点でやる気が失せてしまうことが多々あります。
あるいは、がんばっても評価されなかったら、ばかばかしくなってやる気も失せます。
つまり、他人の評価を中心に行動していると、
評価されても、評価されなくても、やる気を失う可能性があるんですね。
それに引き換え、
「未知の問題への解決のための知識・技術を溜め込む」
という動機であれば、溜め込む知識に際限はありません。
溜め込んだ知識・技術が役に立って、問題解決できれば、
「やっててよかった!さらに、知識や技術を磨こう!」
と思えます。
だから、喜びつつ、長く続けることができるのです。
むしろ、「がんばっている」という自覚も薄いですね。
これが、私の場合の「がんばる気持ちの源泉」だと思います。
大切なのは、がんばる動機に
・他人からの評価(報酬、愛情、信頼も含みます)
・他人との比較(○○さんみたいになりたい、○○さんより上になりたい)
があると、先ほど述べたように、ちょっとしたきっかけでやる気が失せます。
そして、もう1つ。大切なことがあります。
・レベルの低い人、高い人
・勝ち組、負け組
よく、テレビなどで耳にする言葉です。
これって何なんでしょう?
何を基準にして分けているのでしょうか?
たとえば、甲・乙・丙の3人がいたとします。
・甲は、ABCの知識があって、顧客対応がうまいです。
・乙は、ADの知識があって、資料作成が早いです。
・丙は、BCEの知識があって、奇想天外な発想ができる人です。
この3人。誰がレベルが低い?高い?誰が勝ち組?負け組?
お互いに自分にないものを持っています。
つまり、お互いに学べるものがあるはずなんですね。
レベルの高低だの勝ち組負け組だのなんの意味もないんです。
意味があるとしたら、これらの言葉を使えば、テレビのバラエティ番組が盛り上がるぐらいでしょう。
私自身、年齢・性別・学歴・国籍を問わず、自分にないものを持っている人を見つけると、お近づきになって吸収させてもらいます。
塾の講師時代には、子供から学んだことがたくさんありました。
29歳で今の業界に入ったので、上司が年下は当たり前でした。
みなさんからいただくブログのコメントからも学ぶことがたくさんあります。
私が見るのは、ただ1つ。
「その人がどんな人なのか」
だけなんです。
何かのカテゴリー分けされた役割は重要視しない。
(社会的地位のある人の中には、そうした私の態度を快く思わない人もいるようですが)
私にとっては、
「今の自分が必要としているもの(吸収したいと考えているもの)を、持っている人」
かどうかだけなんですね。
5歳の子供がそれを持っているなら、ためらわずに教えてもらいます。
そもそも、普通の人の持つ変なプライドがないのかもしれません。
「ぐっと耐えて、年下に頭を下げて教えてもらう」
なんていうストレスは感じたことがありません(笑)
年齢・性別・学歴・国籍…
こんな、テゴリ分けは、私にとっては、なんの意味もないのです。
勝ち組・負け組、レベルの高低も、定義があいまいすぎて、理解できないし、理解したいとも思いません。
自己否定感の強い人は、特に「他人からの評価」に重点を置きすぎてしまいます。
いや、「他人からの評価」が全てになってしまっているかもしれません。
「他人からの評価」を得るためにがんばるのは辛いことです。
絶対に長く続きません。
がんばっている最中も、なんだか虚しさを感じることさえあります。
いま、決してよい状況にあるとは思えないし、
今の状況から脱出したいと思っているのに、
「がんばれない」「がんばりたいと思えない」と感じてしまうなら、
それは、「他人の評価」をがんばりの源にしているからかもしれません。
一度、じっくりと自分の心と対話してみてください。
きっと、何かが見つかると思います。
※追記4/9:
この記事について、acerさんから、とても丁寧なメッセージをいただきました。個人的な内容を含んだ内容になるので、公表されるコメントではなく、メッセージでくださったとの事でした。
このような誠実な方が、認められて、活躍できる社会であってほしいと、心から思います。
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合言葉は、『がんばれあすぺさん!』
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