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新型インフルエンザ:タミフル耐性ウイルス、拡大の恐れ 感染力、通常と同程度

 治療薬タミフルに耐性を持つ新型インフルエンザウイルス(H1N1)が、通常の新型ウイルスと同程度に感染拡大することが、河岡義裕・東京大医科学研究所教授(ウイルス学)らのチームによる動物実験で分かった。米科学誌「プロス・パソジェンズ」電子版に掲載された。

 河岡教授らは、イタチの仲間フェレットに、大阪とベトナムで採取した通常の新型ウイルスと、タミフル耐性ウイルスを、それぞれ感染させた。36匹を6グループに分け、隣のケージのフェレットに感染するかを調べたところ、全グループで感染が広がった。

 これまでタミフル耐性ウイルスは、広がりにくいと考えられていたが、08~09年に季節性のH1N1ウイルス(ソ連型)で耐性ウイルスが世界中に広がった。

 河岡教授は「新型インフルエンザでも、タミフル耐性ウイルスが人の間で広がる可能性があり、注意深く監視する必要がある」と警告している。【関東晋慈】

毎日新聞 2010年8月28日 東京夕刊

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