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長野市で日韓併合100年に合わせて講演会、2カ所で 8月29日(日)

植民地支配について話す姜徳相さん(左)

 朝鮮半島を日本の植民地にした日韓併合条約が1910(明治43)年8月29日に公布されてから100年になるのに合わせて、植民地支配や日本の加害責任などを考える講演会が28日、長野市内の2カ所でそれぞれ開かれた。

 NPO法人「松代大本営平和祈念館」と松代大本営の保存をすすめる会は、滋賀県立大名誉教授で在日韓人歴史資料館館長の姜徳相さん(78)=東京=の講演会を開催。約60人が参加した。

 姜さんは、創氏改名などの皇民化政策について「天皇に従順な民族に変えるための究極のジェノサイド(民族大量虐殺)だった」と説明。「天皇は世界各国を訪問されているが、韓国に行けないのは韓国に皇民化政策の傷が残っているから」と指摘した。

 一方、市民有志による講演会では、立命館大教授の文京洙さん(59)=京都市=が話した。菅直人首相が10日に発表した談話で、植民地支配について「痛切な反省と心からのおわび」を表明したことに触れ、「加害責任が国民的な合意になっていればいいが、そうした状況なのだろうか」と疑問を示した。

 約30人の参加者からは「日本国内のナショナリズムの高まりが今後、過去の清算にどんな影響を与えていくのか」といった質問や、「植民地支配を正当化する意見があるが、併合条約を締結した際の歴史的事実を認識することが必要」といった意見が出ていた。

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