トータス、故郷で凱旋ライブ！デビュー後初！！

　昨年活動休止したロックバンド「ウルフルズ」のボーカル・トータス松本（４３）が２８日、１９９２年のデビュー以来初めて出身地の兵庫県・播磨中央公園で凱旋ライブを行い、約１万人が集まった。黒田庄牛で作った弁当「トータス丼」は完売し、母校の西脇市立黒田庄中学校吹奏楽部と共演するなど、地域を挙げての“トータス祭り”に「信じられへん。感無量」と感謝を繰り返した。

　「イエーイ。播磨ァ―！！」。トータスは１万人を前に、たった一人での地元凱旋を楽しんだ。選挙カーに乗って現れ、ファンに囲まれた客席中央の特設ステージで歌い始めたのは、母校・黒田庄中の校歌だった。１５人の吹奏楽部員の演奏をバックに、約３０年ぶりに歌った自身の“原点”。「この町を出て２６年。このタイミングでここに帰って来られてよかった」と、ソロでの地元初ライブを喜んだ。

　ウルフルズとして、昨年まで１０年間続けた大阪での野外ライブ「ヤッサ」から場所を移した。「生まれ育った場所で、自分の音楽をめいっぱい演奏してみたくなった」。両親や親せきも見守るアットホームな声援の中、新アルバム「マイウェイ　ハイウェイ」（９月８日発売）のタイトル曲や、ウルフルズ時代の「バンザイ～好きでよかった～」など約３時間、計２２曲を歌い上げ、恩を返した。

　地元・西脇市でも、この日を待っていた。トータスは、阪神大震災の復興イベントにゲリラ的に訪れ、ギター１本で故郷を激励したという。今回、地元弁当店が開発し、名産の高級和牛・黒田庄ビーフを使った「トータス丼」は８００食が完売。西脇市の來住壽一市長は「歌で元気づけてくれた。これからは『トータス牛』を作ったり、トータスさんの音楽をチャイム音に使うのもいい」と、町おこしプランを明かした。

　この日の公演タイトルは「歌う！　トータス松本伝説」。原点の地から力をもらったトータス松本こと松本敦は「たくさんの人が来てくれて本当に幸せ。いずれ、何らかの形で伝説化されればいい」と、これからも走り続けることを誓った。