日韓併合100年:金鍾泌元首相インタビュー(上)
韓日強制併合100年、あすを語る
本紙は、日本による韓国併合100年に合わせ、過去を振り返り、未来の韓日関係について考える「韓日強制併合100年、あすを語る」シリーズを掲載します。韓国の金鍾泌(キム・ジョンピル)元首相と、日本の中曽根康弘元首相をはじめ、両国の経済人や学者、留学生らが語る韓日関係の過去と未来を、30日、31日、9月1日付の紙面に、4回に分けて掲載する予定です。
一昨年12月に脳出血で倒れた金鍾泌元首相は、体が不自由なのにもかかわらず、本紙と毎日新聞のインタビューに応じた。
金元首相は澄んだ声で、「今後、韓半島(朝鮮半島)統一で問題になるのは、日本より中国だ」と語った。金元首相は25日、自宅で行われた特別インタビューで、「日本は、心の中ではそれほど気乗りしていなくとも協力するはずだ。しかし中国は、国益に沿わないと言って妨害するだろう」と分析した。また金元首相は、「韓国の大統領がやるべきことは、そんな両隣の国々を、(統一に)反対しない国に引っ張って行くリーダーシップを発揮すること」と語った。
-100年前、朝鮮王朝は滅び、日本は帝国主義の道を歩む中、互いに対立し多くの困難に直面した。当時の状況を診断してほしい。
「診断するのは簡単だ。日本には、他人のものを取り入れて自分のものに作り変えるという、とてつもない素質があり、明治維新のような改革を起こしても乗り越えていけるプラグマティズム(実用主義)によって解決してきた。これに対し韓国には、意地を捨てられない頑固さがある。それが、外部勢力と妥協できる道を閉ざしてしまった。韓国は、日本より100年遅れて知った。生き残る道を」
-韓国人にとって「忘れてはならない教訓」があるとしたら、どのようなものか。
「36年にわたる日本の植民地支配で韓国人が受けた迫害と苦痛は、筆舌に尽くしがたいものがある。主権を守り、国家を形成するには、世界の秩序の中で未来を洞察する指導者の見識と、国民統合による国力の増強が欠かせない」
-北朝鮮が急変したとき、米国と中国の対立がピークを迎えるのでは、という見解があるが。
「わたしは、皆さんが懸念するほどの衝突は起こらないとみている。言い争いになる程度だろう。ただし、中国があまりにも北朝鮮に肩入れしないかが心配だ」
-中国のG2浮上という局面で、韓国と日本はどうすべきか。
「北東アジアの秩序で、中国は今や変数ではなく、重要な常数であり、韓日関係においても、積極的に考慮すべき要素となった。今や、韓日中三角構造の中で韓日関係を把握すべきだ。三国が互いに協力できるよう、指導者らが頻繁に顔を合わせ、リードしていかなければならない。その一方で米国は、サイドから手を差し伸べ…」
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