美里の夏が来た！デビュー２５周年、富士山背に恒例野外ライブ

　歌手の渡辺美里（４４）が２８日、山梨・河口湖ステラシアターで、恒例の夏の野外ライブ「美里祭り２０１０　Ｓｏｎｇ　ｉｓ　Ｂｅａｕｔｉｆｕｌ　Ｐａｒｔｙ！Ｐａｒｔｙ！」を開催した。デビュー２５周年で、２５回目の“夏祭り”。１８年ぶりに３会場（４公演）で迎える夏は「始まりの時」。富士山を背に、３０分にわたる豪華メドレーなどメモリアルなステージでファンを魅了した。

　２０周年のとき「夢のあいだ」と言葉を残し、今年「今、始まりの時」と表現した２５周年の“夏祭り”が幕を開けた。２０年間の西武公演を卒業した翌年の０６年に山中湖で新しい夏の門出を迎え、今年は山中湖と別の角度から富士山を望む河口湖を舞台に選び「“夏祭り”も５年目。時がたつのは早いけど、節目を迎えられたことが本当にうれしい」と、うっすら涙も浮かべ、涼しい風も吹く８月終わりの夏を肌で感じた。

　本編ラスト、スライド式の屋根が約５分かけてオープン。美里のライブで見慣れた空が広がり、昼間は雲に覆われていた富士山が一片も欠けることなく美里の背にそびえ立った。アンコールはステージ後方も開放。富士山を後ろに３００発の花火がフィナーレを飾り、美里は「いい夏だねぇ」と自分にとっての夏の始まりに実感を込めた。

　オープニングでファンがパネルでかたどった人文字は、美里にとってサプライズ。球児たちが熱戦を繰り広げた甲子園を引き合いに「ミニスタジアムみたいな気分」と、スタジアムライブの懐かしさも思い起こし、目の前に迫るような３０００人のファンを前に「歓声がとどろくように体感できる」と、そのパワーをはね返すように、２０曲を熱唱。２０曲の中には、３０分にも及ぶ圧巻のメドレーも取り入れ、これまで２５年間を凝縮した選曲で、ファンを満足させた。

　今年は１８年ぶりに札幌、福岡を含む３都市で“夏祭り”を開催。「これから先も、どんどん新しい世界に向かって走り続けたい」。２５周年はまだまだ続く。