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【海外事件簿】韓国で国際結婚の悪徳仲介業者が跋扈 花嫁のHIV感染情報伝えず (1/3ページ)
このニュースのトピックス:海外事件簿
韓国で、警察が国際結婚仲介業者の一斉取り締まりに乗りだし、7月19日からの1カ月間に外国人62人を含む761人を不法営業などの疑いで検挙した。韓国では国際結婚で結ばれるカップルが近年急増。これに伴い、悪質な仲介業者が多数出現して社会問題になっている。中には外国人花嫁がエイズウイルス(HIV)に感染し、さらに結核を患っていることを隠して結婚を斡旋(あっせん)した業者もいる。背景には、「嫁不足」に悩む韓国農村部の男性と、「豊かさ」を求めて来韓する東南アジア女性の急増がある。(加藤達也)
韓国警察が一斉取り締まりに乗り出したきっかけは、ある事件だった。
「ベトナム人花嫁殺害事件」
韓国警察当局によると、先月8日朝、釜山市に住む韓国人の男(47)が、自宅でベトナム人の妻、タクティ・ファンウンオクさん(20)を殺害した。
タクティさんは、ベトナム南部カントーの農村出身。今年1月に結婚仲介業者の斡旋で、容疑者の男と知り合い、ホーチミン市で挙式。先月1日、韓国での新婚生活をスタートさせたばかりだった。
新婚間もない若い外国人花嫁が夫に殺害されるという事件の衝撃は大きかったが、それ以上に問題となったのは、動機だった。
男は警察の取り調べに、「幽霊が『殺せ』と命じる声が聞こえた」などと供述。韓国メディアは、男が「精神疾患を患っていた」と伝えている。
事件についてまず、大きく反応したのはベトナムだった。メディアが一斉に大きく報道。ベトナム外務省報道官が「事件に衝撃を受けた」と発言し、韓国側に調査と対応策の検討を求めたことを明らかにするなど、事件は外交問題化する懸念が生じた。