鹿児島県阿久根市の竹原信一市長が、議会に諮らずに約1千万円を追加する本年度一般会計補正予算を2日付で専決処分していたことが分かった。17日になって市役所の掲示板に張り出した。2日は仙波敏郎副市長の着任日で、仙波副市長も決裁していた。
市によると、専決処分した予算は市美しい海のまちづくり公社への業務委託料で、観光振興まちづくり事業費499万円と文化財調査事業費510万円。観光情報の発信強化や史跡の再発掘などが目的で、7月に公社から事業提案があり、8月1日に委託契約を結んだという。
竹原市長は「議会は無駄」と公言。これまでにも職員のボーナス半減や議員報酬の日当制導入、補正予算や副市長選任などの専決処分を乱発している。仙波副市長は「夏休みの8月に事業をやる必要があった。今回は緊急性があり、やむを得なかった」と説明。25日に4カ月ぶりに開かれる予定の臨時議会で承認を求めるとしている。
=2010/08/18付 西日本新聞朝刊=