鹿児島県阿久根市の竹原信一市長のリコール(解職請求)に向けて18日、同市の住民団体「阿久根市長リコール委員会」(川原慎一委員長)は、9月17日まで1カ月間の署名活動を本格的に開始した。初日は午後9時現在、署名を集める受任者から署名簿16冊320人分がリコール委に届いた。目標の8千人分までは遠いが、手元に保管している受任者も多く、川原委員長は「いい出足。みんな頑張ってくれている」と手応えを語った。
受任者は520人。地区ごとに担当を決め、原則2人一組で市内全域を今週末までにも回る予定。有権者の3分の1(約6700人)以上の署名が有効と確定すれば、60日以内に市長の解職賛否を問う住民投票が行われ、過半数の賛成で市長は失職、50日以内に出直し市長選となる。
竹原市長の市政運営には、反市長派が多数を占める議会との対立を背景にした専決処分の乱発のほか、市職員の懲戒免職処分の効力を停止した鹿児島地裁の決定の無視、ブログに障害者を差別的に記載したことなどについて批判がある。一方で「改革派首長」として支持する市民も多い。
=2010/08/19付 西日本新聞朝刊=